[The Daily Star]日本の輸出は9月に10カ月ぶりに減少したことが木曜日のデータで示された。世界的な需要の弱さが長引けば、中央銀行が長年続けてきた超緩和的な金融政策からの脱却の道筋が複雑化する可能性があるため、政策担当者にとっては懸念材料となっている。
中国の需要低迷と米国の経済成長鈍化が輸出の重しとなり、一方で日本銀行が7月下旬に予想外の利上げを実施したこともあり、円が最近反発したことで、円の価値がさらに下落した。
大和総研の経済学者、岸川一馬氏は「特に中国経済の不確実性を考慮すると、今後数カ月は輸出が引き続き低迷する可能性がある」と述べた。
同氏はさらに、中国の国内需要は予想よりも弱く、同国の景気刺激策の効果も鈍いようだと付け加えた。
財務省のデータによると、9月の総輸出は前年比1.7%減少し、市場予想の中央値0.5%増には届かず、8月の修正値5.5%増に続いた。
データによると、日本最大の貿易相手国である中国への輸出は9月に前年比7.3%減少し、米国への輸出は2.4%減少した。自動車メーカーの需要低迷が両国の輸出減少を牽引した。
岸川氏は「最新のデータは、急激な円高が輸出を圧迫する可能性があることを日銀に思い出させるものだ」と述べたが、9月のような比較的小さな円安は日銀の今後の金利決定に影響を及ぼす可能性は低いと指摘した。
9月の輸入は前年同月比2.1%増加し、市場予想の3.2%増加を上回った。
その結果、日本の9月の貿易赤字は2,943億円(19億7,000万ドル)となり、予想の2,376億円の赤字を上回った。
日銀の上田一男総裁は最近のハト派的なコメントの中で、米国経済の不確実性などの外部リスクに焦点を当て、政策当局は次回の利上げのタイミングを決めるにあたり、こうしたリスクを精査するのに時間をかける余裕があると強調した。
日銀は10月30~31日の会合で金利を据え置くとみられるが、日銀の考え方に詳しい関係筋によると、2027年3月までインフレ率が目標の2%前後で推移するという見通しはほぼ維持される見通しだ。
しかしながら、中央銀行の四半期調査では、世界経済の減速による逆風が製造業にはまだ十分には及んでおらず、景況感は持ちこたえており、企業は堅調な支出計画を維持していることが示唆された。
Bangladesh News/The Daily Star 20241018
https://www.thedailystar.net/business/news/japans-exports-fall-first-time-10-months-3730261
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