[The Daily Star]貿易業者や輸入業者らによると、トランプ政権が中国製品に高関税を課したことで、バングラデシュの大豆種子や食用油の価格が下がる可能性があるという。
また、中国の報復関税により、中国の輸入業者が米国製品を購入する意欲が減退する恐れもあると付け加えた。
中国の輸入業者が米国製品の輸入を削減すれば、米国産大豆油の需要が減り、価格が下落する。米国で大豆価格が下落すれば、世界市場でも同様に価格が下落すると彼らは言う。
中国は現在、米国産大豆油種子の最大の輸入国だが、近いうちにブラジルとアルゼンチンから大豆油種子を調達することを決定する可能性があると関係者らは述べた。
食用油価格の下落に伴い、家禽飼料、乳製品、家畜飼料の価格も下がる可能性がある。
バングラデシュの食用油の年間需要は250万トンである。米国からの輸入はこの需要の約45%を満たしている。
メグナ・グループ・オブ・インダストリーズ(MGI)の副ゼネラルマネージャー(経理担当)のモハメド・タスリム・シャリアー氏は、米国産大豆種子の価格は現在下落傾向にあると述べた。
同氏によると、大豆は現在、世界市場で1トン当たり480ドルで売られているが、6カ月前の1トン当たり530ドルから値下がりしている。
同氏は、ロシアとウクライナの戦争が停止されれば価格がさらに下がる可能性があると付け加え、戦争の影響とバングラデシュ通貨の対米ドルでの急激な下落により、約50~60の地元飼料工場が閉鎖を余儀なくされたと述べた。
シャリアール氏は、米国大豆輸出協会(USSEC)が主催する貿易業者向けプログラム「クラッシュコン」の2日間の場でこの発言をした。このイベントはダッカとドバイで同時に開催された。
しかし、インドネシアがパーム油の種子からバイオ燃料の生産を増やす決定をしたことにより、食用油の価格が影響を受ける可能性があるとMGIの上級役員は述べた。特に悪天候によりパーム油の約5%が被害を受けたためだ。
ロイター通信の報道によると、インドネシアでは現在、バイオディーゼル燃料にパーム油ベースの燃料を35%混合することが義務付けられており、エネルギー輸入を削減するためにパーム油を40%含むバイオディーゼル燃料への増加を目指している。
「大豆の収穫の最盛期なので、大豆価格はさらに下がるだろう。だから今は供給が十分だ」とダッカのPCFフィード・インダストリーズのオーナー、モハンマド・サリフル・イスラム氏は付け加えた。
アフタブ・フィード・プロダクツ社の調達(輸入)担当マネージャー、ラフィクル・イスラム氏は、米国が中国に課した高関税の導入が大豆粕の価格低下につながるかどうかは、トランプ氏の前回の任期中に同様の措置が取られたにもかかわらず実現しなかったため、判断が難しいと述べた。
同氏はまた、トランプ大統領は戦争よりも貿易を好んでいると述べ、ロシアとウクライナの戦争が停止されれば、安定により世界の大豆価格が下がる可能性があると付け加えた。
ドバイでのイベントの合間に行われたパネルディスカッションで、USSECの南アジアおよびサハラ以南アフリカ地域担当ディレクターのケビン・ロープケ氏は、貿易は食糧インフレという重大な問題を軽減し、大衆に利益をもたらすことができると語った。
USSECのバングラデシュ担当チームリーダー、ハビブール・ラーマン氏は、インドネシアの状況により、今年、世界市場でパーム油が1,000万トン不足する可能性があり、食用油の価格が世界的に上昇するだろうと述べた。
しかし、これまでの傾向を見ると、地元の搾油業者は米国産大豆種子への依存度が高いことがわかる、と彼は付け加えた。
バングラデシュの米国からの大豆輸入は近年増加している。米国証券取引委員会のデータによると、2022~23年度にバングラデシュは189万トンの大豆、豆粕、油を輸入した。
Bangladesh News/The Daily Star 20241115
https://www.thedailystar.net/business/news/trumps-high-tariffs-china-may-lower-edible-oil-prices-globally-importers-3753126
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