【Financial Express】バングラデシュの銀行部門の不良債権(NPL)は、9月末に初めて8000億タカ(1兆800億円)を突破した。
中央銀行(BB)の最新統計によると、NPLと正式に分類された貸付金額は昨年9月末に8030億700万タカ(1兆840億円)に増加したとされる。1年前は6573.1億タカ(8900億円)だった。
従って、前年と比べて22.15%増加したことになる。
BBのデータによると、それまで急上昇していた銀行部門の不良債権額は2016年12月末に減少した。それ以来、四半期ごとに連続的に上昇し、今年第3四半期(7月ー9月)の終わりに最高値を更新した。
また、第3四半期末の不良債権残高も、前年度最終四半期末の6217.2億タカ(8400億円)から29.16%増加した。
不良債権額は、2017年9月末に計上された銀行部門全体の貸付高7兆5273億タカ(10兆1600円)の10.67%を占める。
当初銀行経営層は、ローンの回復が乏しいため、7月から9月に状況が悪化すると表明していた。また、国内各地の洪水からの復興が遅れる可能性を指摘していた。
だが、BB高官は不良債権の増加は驚くべきことではなく、年末までには落ち着くと主張する。
「おそらくこれまでも起こったように、複数の季節的な現象によって、債権が増加したのでしょう」
バングラデシュ政策研究所(PRI)所長のオーサン・H・マンスール博士は銀行部門に脆弱性の兆候があるとして、不良債権は増加すると指摘する。
「預金の伸びが減速する他、不良債権が増加し、銀行の貸出可能な資金が徐々に減少していくでしょう。また、近い将来金利が上昇し、現在の低金利の利益を失うでしょう」
国際通貨基金(IMF)の元エコノミストでもあるオーサン・H・マンスール博士は、不良債権への流れが逆転したり、止めることができなかった場合、悪化が続く可能性があると指摘する。
「状況を改善するには複数の強力な措置が必要で、措置を効果的にするには強力な政治的意思が必要です」
マンスール博士はほんのわずか銀行だけが、管理と品質面でうまくやっているという見解を持っている。
BB統計は、国有商業銀行6行の不良債権額は9月末で3851.7億タカ(5200億円)になることも示した。6月末時点で3458.1億タカ(4670億円)だったから、11.38%上昇したことになる。
民間商業銀行40行の不良債権額も7%増の3397.3億タカ(4586億円)となった。
外国商業銀行9行の不良債権額は6月30日時点の232.1億タカ(313億円)から、9月30日時点の229.8億タカ(310億円)に減少した。
2つの開発金融機関の不良債権額は当期中、551.8億タカ(745億円)と横ばいだった。
Bangladesh News/Financial Express Nov 22 2017
http://thefinancialexpress.com.bd/economy/bangladesh/default-loans-leap-over-tk-800b-mark-1511291649
翻訳:吉本
#バングラデシュ #ニュース #不良債権
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