【Financial Express】国連教育科学文化機関(ユネスコ)はシレット(Sylhet)の伝統工芸"シタル・パティ織"を"人類の無形文化遺産(ICH)の代表的な一覧表に記載した。
6日に韓国のチェジュ(Jeju)で開かれたユネスコのICHに関するセッションで認定された。
ユネスコの公式ウェブサイトによれば、バングラデシュからICHが登録されたのはこれで3件目となる。
これ以前の2016年には"ポヘラボイシャクのマンガル・ショブハジャトラ"(ベンガル新年に催される祭り)が、2008年には"バウル"(神秘主義的な詩歌)が登録されている。
"緊急の保全を要する無形文化遺産の一覧表"には、現在まで26カ国の47項目が記載されている。また、"人類の無形文化遺産の代表的な一覧表"には108カ国の365項目が記載されている。
12月4日から9日まで開かれる無形文化遺産の保全に関する政府間委員会の第12回セッションでは、合わせて35項目が"人類の無形文化遺産の代表的な一覧表"への2017年の登録候補として挙げられた。シタル・パティもその一つだった。
シタル・パティは、"ムトラ"として知られる緑色の籐の細切れを編み合わせて敷物を手作りする伝統工芸だ。
座る時や祈りを捧げる時の敷物やベッドカバーとして、バングラデシュで使われている。
担い手は殆どがシレット管区の低地の村に住む織り手だが、他の地域にもシタル・パティの織り手は存在する。
ムトラの採取と加工は男性、女性両方で行い、織り工程は女性が多く関わる。
シタル・パティは生計を立てる上での主要な収入源で、アイデンティティを強く示すものでもある。本質は家族ベースの工芸で、絆を強め、社会に調和の雰囲気をもたらしている。ユネスコによると、この技術の習熟で社会的名声が獲得できるうえ、織物を作ることで女性を含む立場の弱い集団の地位向上につながるという。
政府は国内外の工芸フェアでシタル・パティの認知度向上活動を行っている。織り手たちは次第に共同組合に入るようになり、効果的な保全と伝承の確実な実施や収益性の保証にあたるようになった。
保全の取り組みには関係するコミュニティが直接参加で関わり、技術はまず家族間で伝えられる。
Bangladesh News/Financial Express Dec 06 2017
http://thefinancialexpress.com.bd/national/unesco-recognises-shital-pati-as-cultural-heritage-1512557410
翻訳:長谷川
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