OPECが増産、カナダの山火事で供給が減少、原油価格は安定

[Financial Express]ロンドン、6月4日(ロイター):世界的な貿易摩擦と、石油輸出国機構(OPEC)による増産がカナダの山火事による供給減で相殺されたことを受け、原油価格は水曜日も横ばいとなった。

ブレント原油先物は、13時07分(GMT)時点で2セント安の1バレル65.61ドルとなった。米国産ウェスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油は11セント高(約0.2%)の63.52ドルとなった。

リスタッド・エナジーの石油商品市場分析担当副社長ジャニブ・シャー氏は、石油輸出国機構(OPEC)の生産国が7月に日量41万1000バレルの増産を計画していることが市場の重しになっていると述べた。

しかし、ロイターの計算によると、山火事によりカナダの生産量が日量約34万4000バレル減少したため、ある程度の支援があった。

供給途絶への懸念や、石油輸出国機構(OPEC)加盟国のイランが制裁緩和の鍵となる米国の核合意提案を拒否するとの見方から、両指標は火曜日に約2%上昇し、2週間ぶりの高値を付けた。

一方、ロシアは水曜日に5月の石油・ガス収入が35%減少したと発表した。これにより、原油価格の重しとなるOPECの増産措置に対し、モスクワはより一層抵抗する可能性がある。

協議に詳しい4人のOPEC関係者がロイター通信に語ったところによると、サウジアラビアとロシアは先週末、7月の増産計画で妥協に達した。リヤドが増産を要求し、モスクワが一時停止を主張したためだ。

ドナルド・トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は、トランプ大統領が中国が関税と貿易制限を撤廃する合意に違反したと非難した数日後、今週会談する可能性が高い。

経済協力開発機構(OECD)は火曜日、トランプ大統領の貿易政策の影響が米国経済にさらに大きな打撃を与え、ひいては原油需要にも影響を及ぼすことから、世界経済の成長予測を引き下げた。

サクソバンクのアナリスト、オーレ・ハンセン氏はメモの中で、「供給過剰と需要の伸び鈍化をめぐる懸念が続く中、全般的に上昇余地は限られているとみている」と述べた。

市場は、本日後半に発表される米国エネルギー情報局(EIA)の在庫データに注目している。ロイターの調査によると、原油在庫は5月30日までの週に約100万バレル減少し、留出油とガソリンはそれぞれ100万バレルと60万バレル増加したと推定される。


Bangladesh News/Financial Express 20250605
https://today.thefinancialexpress.com.bd/trade-commodities/oil-steady-as-opec-hikes-output-while-wildfires-curb-canadian-supply-1749064370/?date=05-06-2025