貿易戦争の緩和で原油価格がさらに上昇

[Financial Express]ロンドン、7月29日(ロイター):米国と主要貿易相手国間の貿易戦争が沈静化しつつあるとの楽観論と、ドナルド・トランプ大統領がウクライナ戦争をめぐりロシアへの圧力を強めたことで、原油価格は火曜日に小幅上昇した。

ブレント原油先物は、12時18分GMT時点で22セント(0.3%)高の1バレル70.26ドルで、7月18日以来の高値を付けた。一方、米国産ウエスト・テキサス・インターミディエイト原油は27セント(0.4%)高の66.98ドルだった。

米国と欧州連合(EU)間の貿易協定は、EU製品のほとんどに15%の輸入関税を課す一方で、世界貿易のほぼ3分の1に波及し、燃料需要の見通しを暗くするであろう、2大同盟国間の本格的な貿易戦争を回避した。

この合意では、今後3年間でEUが7,500億ドル相当の米国産エネルギーを購入することも盛り込まれているが、アナリストらはEUがこの目標を達成できる可能性は事実上ないと指摘している。一方、欧州企業はドナルド・トランプ大統領の2期目期間中に米国に6,000億ドルを投資することになっている。

米国と中国の経済トップらは、長年の経済紛争を解決し、世界最大の二大経済大国間の激化する貿易戦争から距離を置くため、ストックホルムで二日目に会談する。

トランプ大統領はまた月曜日、ロシアに対しウクライナ紛争終結に向けた進展を図るための新たな期限として「10日か12日」を設定した。進展が見られない場合、ロシアとその輸出国の両方に制裁を科すと警告している。

INGのアナリストはメモの中で、「トランプ大統領が、ロシアがウクライナとの戦争終結に合意する期限を短縮すると述べたことを受けて原油価格が上昇し、供給懸念が高まった」と指摘した。

市場参加者は、7月29~30日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を待ち望んでいる。フィリップ・ノバのシニア市場アナリスト、プリヤンカ・サチデバ氏は、FRBは政策金利を据え置くと広く予想されているものの、インフレ鈍化の兆候が見られることから、ハト派的な姿勢を示す可能性もあると指摘した。


Bangladesh News/Financial Express 20250730
https://today.thefinancialexpress.com.bd/trade-commodities/oil-prices-rise-further-on-trade-war-relief-1753806582/?date=30-07-2025