政府閉鎖で支払い停止、米国農家にさらなる苦境

政府閉鎖で支払い停止、米国農家にさらなる苦境
[Financial Express]ワシントン、10月2日(ロイター): 水曜日に始まった米連邦政府閉鎖により、農家への支払いが一部停止され、連邦政府の農業融資の利用が遅れる。秋の収穫期の最中に作物価格の低下、記録的な負債、貿易戦争に直面している生産者にとっては新たな打撃となる。

連邦政府の運営資金計画について共和党と民主党の議員が合意に至らなかったため、政府閉鎖は深夜に始まった。いずれかの党が予算計画に十分な票を集めるまで閉鎖は続く。

水曜日には、政府閉鎖がアメリカの農家に及ぼす潜在的な影響の範囲が明らかになり始めた。たとえ短期間であっても、支払いが中断されれば、農家の経済的混乱はさらに深刻化する可能性がある。

「こうしたコンバインを稼働させるにはお金がかかる」とアイオワ州立大学の農業経済学者チャド・ハート氏は言う。

政府閉鎖期間中、相当数の連邦政府職員が一時帰休となり、多くの業務が一時的に停止する。米国農務省は、ウェブサイトに掲載された政府機関閉鎖計画によると、職員85,907人のうち約半数を一時帰休させた。

この計画では、USDAが栄養プログラムの管理や食品検査など、ミッションクリティカルとみなされる一部の業務を継続することが示されている。

しかし、農業ローンの処理や農家への支払いなど、その他の業務の多くは停止される。これにはドナルド・トランプ大統領の減税・歳出法案に含まれる数十億ドルの災害援助も含まれる。

アーカンソー州パラグールドで羊を飼育しているティム・ウェルズさんは、最近の天候による被害に対する災害援助を今月申請する予定だったが、ロックダウン中は新規申請を受け付けていない。また、自身が請負業者として請け負った米国農務省(USDA)の自然保護プロジェクトの支払い遅延も懸念している。

「農業経済の現状では、運営するだけでも多大な費用がかかるため、誰も待つ必要はない」と彼は語った。

トランプ政権と農務省は、政府閉鎖の責任を民主党に押し付けている。ブルック・ロリンズ農務長官はソーシャルメディアに「数十億ドル規模の災害支援金が農家に届かなくなった」と投稿した。

民主党は、共和党が議会の両院とホワイトハウスを支配しているため、共和党に責任があると主張している。

農家はこの秋、経済面で深刻な懸念を抱いている。トランプ大統領と中国との貿易戦争により、世界最大の大豆輸入国である中国は、米国産を控え、ライバル国ブラジルに切り替えた。

記録的なトウモロコシの収穫により価格が下落すると予想されており、種子や肥料など農業必需品のコストは急騰している。

現在、農務省は気象関連の災害に対する支払い、農業ローンの受け入れと処理、保全プログラムへの技術支援の提供、その他多くの機関業務を停止していると、機関閉鎖計画書には記されている。

計画によれば、同局はまた、通常10月までに支払われる毎年の商品および土地保全の支払いや、同局がすでに承認した融資の前払い金も処理しない。

USDAは、政府閉鎖の数日前に、一部の商品生産農家への1回限りの経済支援金である100億ドルの緊急商品支援プログラムから農家への最後の支払いを実行する手続きを行っていた。

農家4人はロイター通信に対し、火曜夜に支払いを受けたと話し、金額は少額だったケースもあったものの、閉鎖期間を乗り切る助けになるだろうと語った。

経済学者のハート氏は、農家は収穫期の機械や肥料などの費用の支払いに農務省の融資に頼ることが多いため、今回の閉鎖のタイミングは特に混乱を招いていると述べた。

バイデン政権下で農務省農業サービス局の局長を務めるザック・デュシェノー氏は、来年の栽培シーズンの計画を立てている農家も障害に直面する可能性があると述べた。

「FSA(農業サービス庁)融資で土地を購入しようとしている場合、その機会が失われる可能性がある」とデュシェノー氏は語った。


Bangladesh News/Financial Express 20251003
https://today.thefinancialexpress.com.bd/trade-commodities/more-pain-for-us-farmers-as-government-shutdown-halts-payments-1759423921/?date=03-10-2025