家具のトリビア

家具のトリビア
[The Daily Star]家具は、単なる便利な物の集まりではありません。人類文明の物語を語り継ぐ存在です。王座から省スペースのソファまで、私たちが座ったり寝たりする家具の一つ一つに、何世紀にもわたる職人技、文化、そして好奇心が込められています。ここでは、私たちの生活がデザインと歴史といかに深く結びついているかを示す、家具に関する興味深いトリビアをいくつかご紹介します。

1. 家具の起源

「家具」という言葉自体にも、その用途を示す言語的ルーツがあります。フランス語の「家具」(器具)に由来し、ヨーロッパ各地の関連語はラテン語の「モビリス」(可動式)に由来しています。この定義自体が、家具が空間を柔軟で個性的なものにするために進化してきたことを思い出させてくれます。

2. 世界初の家具セット

最古の家具として知られるものは5000年以上前に遡ります。スコットランドのスカラ・ブレイでは、考古学者たちが新石器時代の住居に直接組み込まれた石造りのベッド、ドレッサー、そして座席を発見しました。これらの遺物は、先史時代の祖先でさえ、生活空間に快適さ、秩序、そしてスタイルを求めていたことを示しています。

3. 釘や接着剤を使わない木工

中世ヨーロッパから遠く離れた日本では、精密さと美しさを極めた芸術が完成していました。組子細工とは、釘や接着剤を使わずに、丁寧に切り出した木材を用いて幾何学模様を作り上げていく伝統的な木工技法です。飛鳥時代(538~710年)に発祥し、障子に最もよく見られます。すべての溝と角度が完璧に組み合わさるよう丁寧に形作られており、忍耐と芸術性の見事な例です。

4. 動かせない家具

中世の城では、テーブルやベンチは床に釘付けにされることがよくありました。安定性のためではなく、宴会や旅の際の盗難や紛失を防ぐためです。移動可能な家具という概念はずっと後になってから登場し、実用的な革新と家庭の快適性への転換を象徴していました。

5. 議長の権限

なぜ人を「議長」と呼ぶのか、不思議に思ったことはありませんか?「議長」という言葉は文字通り家具に由来しています。中世では、貴族や権力者だけが自分の椅子を持っていました。他の人はベンチに座るか、立っていました。椅子に座ることは地位とリーダーシップの象徴であり、権力の物理的な表現であり、それは今日でも私たちの言葉に残っています。

6. ベニヤ:古代の革新

突板家具は現代の技巧だと思っているなら、考え直してください。古代エジプト人、そして後のローマ人は、この技法の達人でした。彼らは安価な木材の上に、上質な突板を薄く重ねて接着し、優雅な仕上げを施しました。この初期の職人技は、家具デザインの洗練が決して新しいものではないことを示しています。

7. 古代エジプトにおける贅沢と日常生活

エジプト人全員が金箔の輝きに包まれて座っていたわけではありません。ファラオは華麗なベッドフレームと金の椅子に腰掛けていましたが、一般市民は簡素な木製のスツールやマットを使っていました。古代エジプトでは、家具は階級や社会階層を反映していました。これは考古学的遺跡に今も残る古代社会の鏡です。

8. アラビア風ソファ

心地よい「ソファ」という言葉は、アラビア語の「スッファ」に由来します。「スッファ」とは、クッション付きの高くなった台を意味します。時を経て、この概念と言葉はトルコ語とフランス語を経て英語に定着しました。今日のソファは、様々な形や色があり、初期の中東の快適な空間の遠い子孫と言えるでしょう。


Bangladesh News/The Daily Star 20251030
https://www.thedailystar.net/supplements/style-sanctuary/news/furniture-trivia-4022541