[The Daily Star]バングラデシュ中央銀行の報告書によると、インフレの緩和、為替レートの安定、外貨準備の充足により、バングラデシュ経済は近い将来に回復すると予測されている。
しかし、次の総選挙に向けた政治プログラムや地政学的緊張がリスクをもたらす可能性があるとしている。
バングラデシュ銀行（BB）は、2024～25年度の経済は回復力を示し、国内外で大きな逆風がある中、緩やかな成長を達成したと発表した。
BBの金融引き締め政策によって国内需要とインフレ期待が低下し、25年度後半を通じてインフレ圧力は緩和した。
また、対外面では、輸出が堅調に推移し、送金が潤沢に流入し、中長期融資が著しく増加し、外国直接投資も増加したことから、25年度の国際収支状況は改善した。
「これにより為替レートが安定し、十分な外貨準備高が積み上がった」と中央銀行は日曜にオンラインで公表した25年度4～6月期の四半期報告書で述べた。
報告書によれば、2024年7月から8月にかけての大規模蜂起に関連した混乱がある中、経済は堅調なパフォーマンスとマクロ経済の安定の兆候を反映しているという。
特定の期間に経済で生産された最終財とサービスの価値である国内総生産（GDP）の成長は、25年度に3.97％に鈍化した。
これは、工業部門が年間を通じてより強い勢いを示したにもかかわらず、農業部門のパフォーマンスが弱まり、サービス部門の成長が緩やかになったことによるものです。
BBは、実質所得と購買力の低下、金利の上昇により、民間消費支出の伸びが24年度の5.99％から25年度には4.77％に減速したと述べた。
投資は25年度に1.76％増加したが、これはインフレ率の上昇と借入コストの上昇、そして7月の暴動後の政治情勢の影響を受けており、24年度の3.27％より低い伸びとなったと報告書は付け加えた。
報告書によると、民間部門の信用は歴史的に低い6.5％の伸びにとどまり、金融引き締め姿勢の累積的な影響に加え、企業信頼感の低迷を反映している。
政府消費支出の伸びも、暫定政府の緊縮財政政策のせいで、同時期の9.77%から3.21%に急落した。
BB四半期報告書によれば、対外部門は25年度第4四半期に顕著な回復力を示したという。
これは、力強い送金流入、安定した市場決定による為替レート、開発パートナーからの支援を含む中長期融資の流入増加、そして着実な輸出の伸びによって支えられた。
報告書は、「バングラデシュ経済の全体的な状況は良好である。大きな課題を乗り越え、マクロ経済の安定を達成し、GDPは堅調に成長している」と述べている。
今後は、予想されるインフレの緩和、力強い送金流入、外貨準備高の増加により、今後数四半期で民間消費と投資が増加するとみられる。
BBは、これらすべてが力強い経済回復を示していると述べた。
「この目的のため、工業部門とサービス部門が勢いを増し、バングラデシュの着実な経済拡大を支えることが期待される。」
インフレに関しては、好ましい降雨量、世界的な商品価格の下落、為替レートの安定、外貨準備高の増加がインフレ抑制に役立つ可能性が高いと述べた。
また、世界的な商品価格の下落も価格圧力の抑制に役立つはずだと指摘した。
また、12か月平均のインフレ率は26年度末までに6.5％に低下すると予測されている。
報告書は、「バングラデシュ銀行は、インフレ率が持続的な低下傾向を示した場合、緊縮的な金融政策スタンスを徐々に転換する見込みだ」と述べている。インフレ率の低下傾向が続く場合、中央銀行は政策金利を調整する可能性がある。
しかし、金融セクターは依然として不良債権という大きな問題に直面しており、これが自己資本比率の維持と銀行の投資能力に影響を及ぼしているとBBは述べている。
貿易面では、低価格帯の衣料品は依然として競争力があるため、米国によるバングラデシュへの最終的な相互関税により、特に既製服を中心に米国への輸出に新たな機会が開かれる可能性があるとしている。
BBは「今後の銀行の合併や買収を含む現在進行中の銀行部門改革は、業界の課題に対処すると期待される」と述べた。
しかし、同報告書は「次期総選挙に至るまでの政治的出来事は、経済の力強い成長軌道にリスクをもたらすため、引き続き懸念材料となっている」と指摘した。
BBは、次回総選挙までの期間における国内政治の展開が投資家の信頼とFDI流入の勢いにとって依然として懸念事項であると述べた。
Bangladesh News/The Daily Star 20251111
https://www.thedailystar.net/business/news/political-and-geopolitical-risks-may-weigh-growth-bb-4031941
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