感染は減少、慢性疾患は増加:世界の変化する健康危機

感染は減少、慢性疾患は増加:世界の変化する健康危機
[The Daily Star]世界は感染症による死亡者数の削減において目覚ましい成果を上げてきました。1990年代以降、結核、マラリア、HIV/AIDSといった疾患による死亡者数や障害数は大幅に減少し、新生児の生存率も劇的に向上しました。こうした成果は、ワクチン、治療、そして母子ケアへの数十年にわたる投資の成果です。

しかし、ワシントン大学医学部の保健指標評価研究所(IHME)による世界疾病負担調査は、異なる一連の脅威が急速に注目を集めていると警告しています。非感染性疾患は現在、世界における早期死亡および障害の上位10原因の半数を占めています。心臓病は依然として最多ですが、糖尿病は急増し、健康状態の悪化につながる主要な要因の一つとなっています。精神疾患、特に不安やうつ病も驚くべきペースで増加しています。

2013年から2023年にかけて、糖尿病や一般的な精神疾患によって失われた健康寿命は世界中で着実に増加しました。感染症とは異なり、これらの疾患はしばしば数十年にわたって人々に影響を与え、仕事、家族の介護、自立した生活を送る能力を制限します。

報告書は、よく知られながらも根強いリスク要因を指摘しています。高血圧は依然として早期死亡と障害の最大の原因であり、大気汚染と喫煙がそれに続きます。喫煙と大気汚染による健康被害の軽減には進展が見られるものの、高血糖と過剰な体重に関連する健康損失は増加しています。肥満の増加と不健康な食生活がこの傾向を助長しています。

この調査結果は、世界の保健上の優先事項の明確な変化を浮き彫りにしています。感染症との闘いに勝利するだけでは不十分です。将来の世代を守るために、政府と地域社会は予防に重点を置く必要があります。より健康的なライフスタイルの推進、環境リスクへの取り組み、そしてメンタルヘルスへの支援の拡大です。


Bangladesh News/The Daily Star 20251214
https://www.thedailystar.net/health/healthcare/news/fewer-infections-more-chronic-illness-the-worlds-changing-health-crisis-4057701