米国がベネズエラのタンカーに対する措置を強化し、原油価格が上昇

[Financial Express]ロンドン、12月22日(ロイター):米国がベネズエラ沖の国際水域で石油タンカーを拿捕したことと、ロシアとウクライナの戦争をめぐる緊張が高まっていることを受け、原油価格は月曜日に上昇した。この2つの動きにより、供給途絶への懸念が高まっている。

ブレント原油先物は、13時16分(GMT)時点で1.31ドル(2.17%)上昇し、1バレル61.78ドルとなった。米国産ウェスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油は1.25ドル(2.2%)上昇し、57.77ドルとなった。

UBSのアナリスト、ジョバンニ・スタウノヴォ氏は、市場参加者はこれまでベネズエラの原油輸出について無関心だったものの、今では米国の禁輸措置によって同国の原油輸出に支障が出るリスクがあると見ていると述べた。ベネズエラ産原油は世界の供給量の約1%を占めている。

米国と石油輸出国機構(OPEC)生産国グループからの供給増加は、他国での供給途絶に対する懸念をほぼ相殺し、2025年後半のブレント原油先物は1バレルあたり65ドル前後で推移する見込みだが、過去1カ月間では供給過剰懸念から価格が下落している。

スパルタ・コモディティーズのアナリスト、ジューン・ゴー氏は、原油価格は、ロシアとウクライナの緊張が背景でくすぶる一方で、ベネズエラ沖での動きによって支えられてきたと指摘。

米沿岸警備隊はベネズエラ近くの国際水域で石油タンカーを追跡しており、成功すれば週末で2度目、2週間以内に3度目の追跡作戦となると当局者が日曜ロイター通信に語った。

IGのアナリスト、トニー・シカモア氏は、原油価格の反発は、ドナルド・トランプ米大統領が制裁対象のベネズエラの石油タンカーを「全面的かつ完全に」封鎖すると発表したことと、その後のベネズエラでの展開、そして地中海でロシアの影の艦隊の船舶がウクライナのドローン攻撃を受けたとの報道によって引き起こされたと述べた。

ブレント原油とWTI原油の指標価格は先週、約1パーセント下落した。

スティーブ・ウィトコフ米国特使は日曜日、ロシアによるウクライナ戦争終結を目指し、過去3日間フロリダで行われた米国、欧州、ウクライナの当局者による協議は、立場のすり合わせに焦点を当てたものだったと述べた。これらの協議とロシアの交渉担当者との個別協議は、実りあるものだったとウィトコフ氏は述べた。

しかし、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の外交政策担当首席補佐官は、欧州とウクライナが米国の提案に変更を加えたことで和平の見通しは改善されていないと述べた。


Bangladesh News/Financial Express 20251223
https://today.thefinancialexpress.com.bd/trade-commodities/oil-prices-rise-as-us-ramps-up-action-against-venezuela-tankers-1766422185/?date=23-12-2025