ロシア、制裁の影響で年間1億トンのLNG生産目標を延期

[Financial Express]モスクワ、12月25日(ロイター):ロシアのアレクサンダー・ノヴァク副首相は25日、西側諸国による制裁がロシアのエネルギー産業に及ぼす影響を理由に、同国は年間1億トンの液化天然ガス生産目標達成計画を「数年」延期すると発表した。

ロシアは、2030年から2035年までに世界のLNG市場のシェアを現在の8%から5分の1に拡大するという長期計画を掲げているが、新設のアークティックLNG2プラントを含むウクライナ紛争をめぐる制裁措置により、その計画は阻まれている。

ロシアのエネルギー部門における長期計画を概説した最近更新された政府戦略では、同国は2030年までに9000万〜1億500万トン、2036年までに1億1000万〜1億3000万トンのLNGを生産すると見込まれている。

「我々の目標は1億トンに達することだった。制裁関連の制限により、目標達成が数年延期されることは明らかだ」とノヴァク氏はロシア24テレビに語ったが、詳細は明らかにしなかった。

ノヴァク氏はまた、ロシアの今年の石油・ガスコンデンセート生産量は2024年とほぼ変わらず、約5億1600万トン(日量約1032万バレル)になるとの見通しを示した。これは、ウラジーミル・プーチン大統領が10月に示していた1%減少という前回の見通しよりも改善された。

ロシアのLNG生産量は2024年に5.4%増加して3,470万トンとなり、予想されていた3,520万トンを下回った。

欧州連合(EU)は2027年1月1日からロシア産LNGの輸入を禁止する方針だが、欧州での販売を拡大する米国や、すでにアジア向けで優位に立つカタールとの競争も激しい。

2023年12月に生産を開始したものの、今年8月に中国の最終購入者に最初の貨物を納入できたに過ぎない北極LNG2プロジェクトの実施延期は、ロシアがLNG生産量を大幅に増やすのに苦労していることを浮き彫りにしている。

最終的に年間2,040万トンを生産し、ロシア最大のLNGプラントとなる予定のムルマンスクLNGも遅延に直面している。


Bangladesh News/Financial Express 20251226
https://today.thefinancialexpress.com.bd/trade-commodities/russia-delays-lng-target-of-100m-tonnes-per-year-as-sanctions-bite-1766678414/?date=26-12-2025