Canola breeder Prof Habibur Rahman caresses the first canola cultivar that has double resistance to clubroot, canola’s most significant disease threat. The photo was taken at Alberta in Canada. Photo: Collected
バングラデシュの科学者、ハビブル ラーマン(Habibur Rahman)教授は、今やカナダの科学者や農家から最も尊敬を集める人物だ。
ラーマン教授は長年にわたり油糧種子の研究を行い、カノーラにとって一番の脅威となる根こぶ病の解決策を見つけ出した。
カノーラは世界で最も取引される食用油の一つで、カナダ穀物の一番の稼ぎ頭だ。売り上げは年間200億ドルにも達する。カナダは世界のカノーラ輸出量の5分の1以上を占める。しかし近年、カナダのカノーラは病気により生産力の5分の1が失われていた。
キショルガンジ県カリムガンジ(Karimganj)に生まれたラーマン教授は、長年にわたりカノーラの新品種を開発し、自身の名前で特許を取り、最先端の研究に従事。カナダのカノーラ農家が根こぶ病による危機を訴えた翌年、アルバータ(Alberta)大学において根こぶ病との戦いを始めた。
12年間の研究の末、ついに教授は成し遂げた。根こぶ病に対して従来の2倍の耐性を備えた、カノーラの一代雑種を開発したのだ。
この新品種は穀物生産サービス(CPS)の承認を受け、品種登録がなされた。CPS及びカナダの自然科学・工学研究学会(NSERC)と共同で開発された新品種は、今シーズン(5月~6月)から農家が利用できるようになる。
メールによる独占インタビューにおいて、ラーマン教授は次のように語った。
「この品種は2つの耐性遺伝子を持っています。根こぶ病への耐性を長期間持続させるのが主な目的です」
新品種はヨーロッパで冬季に栽培されるカノーラであるメンデル種の耐性遺伝子と、外来種の遺伝種を持っている。最良の組み合わせを見つけるため、ラーマン教授は250以上の耐性遺伝子を研究した。
ラーマン教授はカノーラの大産地でもある中国をよく訪れ、カノーラの遺伝学や育種学についての講義や現地の研究者に助言を行っている。7月にはバングラデシュを訪問する予定だ。
訪問した際、ダッカ大学とジョイドプールにあるバングラデシュ農業研究所(BARI)で同様の講演を行う予定だ。
The Daily Star May 09 2016
http://www.thedailystar.net/frontpage/rahman-saved-canola-farmers-canada-1220884
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