高付加価値農業を目指せ(前)

高付加価値農業を目指せ(前)
最近の研究で、国内の農業収入が10%増加することで、農業以外の収入が6%上昇することが判明した。

これに伴い報告書では、園芸、畜産、漁業といった分野も含め、"高付加価値農業"へ転換をしていくよう求めた。

"バングラデシュにおける農業成長の動向:持続的な貧困緩和"の報告書作成には、計画委員会と世界銀行(WB)が共同で携わった。

この報告書は17日、コンドカル モシャラフ ホサイン地方自治・農村開発・協同組合大臣によって発表された。

研究チームのリーダー、WBの経済学者マドゥル ガウタム(Madhur Gautam)氏はレポートのポイントについて話した。

研究によると農家の成長の大部分は収穫量の増加、正確に言えば総合的な生産性の向上に由来するとされる。農業関連の研究や政策の改革も成長に貢献する。

世界銀行バングラデシュ・ネパール・ブータン責任者のキミアオ ファン(Qimiao Fan)氏は、バングラデシュはこの数十年間で農業の生産性を著しく向上させたと話す。
「人口の多さと耕作適性面積の少なさにも関わらず、ほぼ全ての人々に十分な食料を供給できている事は特筆すべきです」

だが報告書は、農業部門の多様化が十分に進んでおらず、変化しつつある需要の充足、栄養事情の改善、気候変動への適応ができていないため、バングラデシュの独り善がりの面は否めないとする。

消費傾向の変化や栄養事情改善の必要性を考慮すると、農業の多様化がバングラデシュにとって優先課題であるとWBはいう。
「多様化へと歩み始めることで、民間からの参入に対する現存の規制は取り払われ、技術面で新たな活力が吹き込まれることでしょう」

The Daily Star May 18 2016
http://www.thedailystar.net/business/move-high-value-agriculture-wb-1225720