Struck, a rickshaw puller falls off his vehicle on a city road recently. Photo: Sk Enamul Haq
あなたにとってリキシャに乗ることは楽しいことだろうか。少なくとも職場に向かう人にとって、そうじゃないだろう。
これは顔も知らない“対戦相手”との競争だ。敵はあなたよりも先にリキシャに乗り込もうとしている。そう、今はラッシュアワー。走っている時、進路上で起こる押し合い圧し合いに気を付けろ。
敵に先駆けてリキシャへたどり着いたら、ひどく息を切らし、のどが渇いているだろう。それでも一番乗り出来たことは幸運だと思うに違いない。
だが次なる衝撃があなたを襲う。リキシャ引きがいつもの倍、あるいはそれ以上の運賃を要求してきたのだ。あなたはオーバーワークや睡眠を十分にとれていないせいで上手く回らない頭を必死に働かせ、所持金は足りるか考える。そして大丈夫だとわかってリキシャに飛び乗る。
"忍耐力テスト"はこれで終わりではない。競争し、押し合い、圧し合い、息を切らし、所持金を数えているうち、あなたはここがダッカだという事を忘れていた。冷静になったあなたは気づく。嗚呼、ここはダッカだったと……。あふれる違法駐車、一年中続く道路工事、ゴミ箱から漂う悪臭。こんな所、二度と来たくない! あなたは大声で毒づく、心の中で。
あなたは心を痛め、物思いにふける……
だがあなたの思索はそこで打ち切られた。リキシャ引き2人の加熱した口論が聞こえてきたから。1台のリキシャがあなたのリキシャの進路を塞いでしまったのだ。さっきあなたと戦った敵が、お前のせいだと言わんばかりに睨みつけてくる。敵の乗ったリキシャはあなたのリキシャを追い越していた。
あなたのリキシャ引きが敵のリキシャ引きに何か叫ぶ。相手もこれに応戦。「こらっ、ぶん殴ってやろうか」と叫んでいる。
その時、別のリキシャが横と後ろからぶつかってきた。かろうじて空に発射されなかったが、アスファルトにうつ伏せに伸びてしまった。不幸中の幸いと言えるだろう。
こんなトラブルだらけに関わらず、ほとんどの場合、あなたは無傷で目的地に到着する。
あなたにとってリキシャに乗ることは楽しいことだろうか。楽しいのならそれで構わない。
The Daily Star May 19 2016
http://www.thedailystar.net/backpage/rollercoaster-ride-rickshaw-1226194
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