来年度予算の"セーフティネットプログラム"への配分は、前年比16%増の4350億Tk(6046億円)となる。対GDP比では今年度の2.19%に対して2.22%となっており、ここ数年でさほど増加はしていない。
政府は昨年、すべての困窮者をセーフティネットの保護対象にしようと、国家社会安全戦略を打ち出した。
2016-17会計年度には高齢者や身体障がい者への援助を含めた大規模な移管金プログラムが計画されている。社会福祉省の役員によると、現在はセーフティネットの枠組みに基づいた18件のプログラムに536億Tk(745億円)配分されているが、次会計年度は100億Tk(140億円)以上の増額を行うという。枠組みの中では高齢者向けプログラムが最大規模であり、来年度予算では受給者が5%(15万人)増となる見通しだ。
現段階の高齢者援助対象者は合計300万人である。毎月1人当たり400Tk(560円)を受給しているが、次会計年度からは500Tk(700円)になる。60歳以上の困窮者全員をセーフティネットの対象とする場合、1千万人以上が適合する事になる。
1997-98年度、40万人に毎月100Tkの援助を行う所から始まったバングラデシュの高齢者援助は、世界最小規模の移管金制度の一つだ。
夫に先立たれ未亡人となった女性への援助額は現在400Tkだが、次年度には500Tkに引き上げられる。次年度には受給者の人数を現在の60万人から75万人へ増やす。2005-06会計年度に2億5千万Tkの予算で立ち上げられた未亡人支援プログラムの現在の予算は36億Tk(50億円)だ。
母親支援プログラムは乳児を育てる貧困女性を対象としたものであり、次年度には全ての自治体が対象となる。現時点では10自治体が実施している。
癌や腎臓病、肝硬変患者への援助も1億Tk増え、3億Tkとなる。
The Daily Star June 1 2016
http://www.thedailystar.net/business/safety-net-outlay-go-16pc-1232638
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