ICTイベント中止

グルシャンテロ襲撃事件の後、ダッカで開催予定だった大規模な国際的イベントがバンコクやコロンボで開催することになり、通信・ICT部門の計画は中止に追い込まれた。

担当職員によると、通信会社や国際技術ベンダーは外国人従業員に対して安全に配慮し、自宅でオンラインで仕事をすることを許可したという。

7月1日、過激派がダッカ(Dhaka)のレストランを襲撃し、外国人を含む人質20人を殺害、国内外に衝撃を与えた。

1週間後の木曜日、さらなる恐怖が襲い掛かった。イード[1]を祝うため、数十万人が集まったキショルガンジ(Kishoreganj)で第2の襲撃があり、警察官2人と女性1人、容疑者1人が死亡した。

アジア太平洋地域のインターネット利用者にIPアドレスと自律システム番号を振り分けるインターネットレジストリー"アジア太平洋ネットワーク情報センター"は、9月29日から10月6日まで、ダッカで第42回重役会議を開催する予定だった。

だがダッカに満ちる恐怖と緊張の中、行事はバンコクまたはコロンボで開催されることになった。

この会合がダッカで開かれれば、バングラデシュのインターネット産業に恩恵をもたらしただろう。バングラデシュインターネットサービスプロバイダ協会のMA ハキム会長はいう。

ハキム会長によると、米国サイバーセキュリティ専門家チームを含む海外のアナリスト450人と、国内のアナリストや起業家500人が出席予定だったという。
「この国にとっては大きな損失です」

バングラデシュコールセンター・アウトソーシング協会は政府のICT(情報通信技術)部門と共同で、7月28~29日にBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サミットを企画している。協会のアーマドゥル ホック ボビー会長は、外国人アナリストに参加を依頼した。
「外国の参加者に対し、この行事に参加してくれればバングラデシュのBPO部門に勢いがつくと伝えました。若者の雇用機会が生まれることで、現在のバングラデシュにある危機的状況を緩和できるでしょう」

日本のある技術会社もイード・アル=フィトルの後にバングラデシュへ来る予定だったが撤回した。

バングラデシュで操業する技術ベンダーは外国人従業員に安全指示を出し、人の集まる場所や社会的イベントを避けるように求めた。

ある携帯電話会社は外国人従業員に対し、安全でないと感じた場合、職場に出勤せずオンラインで仕事をするよう要請した。外国人従業員は国外で仕事をすることもできるという。

バングラデシュ通信規制委員会のシャージャハン マームード議長は今週、携帯電話会社各社と外国人従業員の安全についての議論を行う予定だと話した。

The Daily Star Juy 10 2016
http://www.thedailystar.net/business/gulshan-attack-upends-major-ict-event-1251325

[1]イード・アル=フィトル:断食明け大祭。ラマダン(ヒジュラ暦9月:断食月)の終わりを祝う

翻訳:ハセガワ

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