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13歳の少年といえば、ほとんどは友達とクリケットやサッカーをしたり、走り回って時間を過ごす。だが、ロングプール管区クリグラム(Kurigram)県モガルバシャ(Mogalbasha)ユニオンクリシュナプール(Krishnapur)村の小規模農家の息子アニスル ラーマン アニス君は、暇があればコンピュータを触って過ごす。国境警備隊公共学校・カレッジ7年生のアニス君は、小規模ながら自身のITビジネスを持っているのだ。
父親の経済的苦労もあり、アニス君は4歳の時からおじのジョイナル アベディンさんに育てられた。アニス君はおじを"アブ"、つまりお父さんと呼び、ジョイナルさんはアニス君のことを息子同然にかわいがっていた。ジョイナルさんは県の教育施設でコンピュータ技師として働いている。
ジョイナルさんがIT系の職業に就いていることもあり、自宅にコンピュータを持っている。アニス君が3年生の時、ジョイナルさんは彼がコンピュータに夢中になっていることに気付いた。そこでジョイナルさんはアニス君を鍛えることにした。
まずアニス君はMS Wordとインターネットの使い方を学び、その後PhotoshopやPowerPoint、グラフィックソフトなどの技術を身に付けた。アニス君はソフトのインストールもすぐできるようになった。スキャンや印刷、映像の編集も身に付けた。それでもアニス君のコンピュータへの熱意は衰えない。
2014年末、ジョイナルさんはクリグラムのポーラバザールにある"ラシャ・コンピュータ&バラエティストア"の一角を借り、コンピュータやプリンタ、スキャナ、インターネット接続を用意した。2015年1月からアニス君は自分の学費を稼ぎ、保護者を助けるため、授業の後にこの場所で仕事をするようになった。
「午前9時から午後2時まで授業で、午後3時ごろに昼食を取ります。お店には夕方までいますが、試験勉強がある時には仕事はしません」
アニス君によると、学校では生徒にマルチメディアプロジェクタを使うよう指導しているものの、コンピュータ技能に特化した授業はないという。
「ですがベンガル語のバボール アリ先生は、僕がIT技能を身に付けていることを知っています。僕がコンピュータ科学を学びたいことも知っています」
アニス君は言う。
アニス君は地元の職場や個人向けに、インターネットやWordを使って様々な仕事を行い、1日に200(271円)~500タカ(678円)稼ぐ。
「稼いだお金はお父さん(ジョイナルさん)に渡しています。僕の学費や個人授業の費用を全て払ってくれているからです」
地方行政技術局のナズルル イスラム上級副技師補佐は、アニス君が職場の仕事処理の助けになっていると話す。
「アニス君はコンピュータの専門家です。さらに高い水準でコンピュータを学ぶ機会があれば、彼は将来上手くやっていけるでしょう」
「アニスはコンピュータに尽きることのない興味を持っています。ですから彼には設備や個人授業といった、必要なあらゆる支援を提供します。彼が身に付けた技能で、より上の学校の学費を賄い、彼自身や彼の父親の助けになれることを願っています」
ジョイナルさんはいう。
The Daily Star July 24 2016
http://www.thedailystar.net/backpage/computer-changes-his-course-life-1258405
翻訳:ハセガワ
#バングラデシュ #ニュース #コンピュータ
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