銀行は未だ男の世界

銀行は未だ男の世界
【Tha Daily Star】イファット・ジャハン・ディナさんはラジシャヒ大学で修士号を取得してすぐ、給与の高い民間銀行に就職した。仕事に専念した彼女はやりがいを感じていた。

だが、ディナさんが二人目の子を妊娠したとき、彼女の銀行でのキャリアは停止した。
 「ビジネスマンである私の夫は、子育ての負担を私と分担する時間はありません」

彼女は銀行員や母親や主婦として優秀になろうとしたとき、薄くしか積みあがらないことを発見した。だから家事を優先した。

これはディナさんだけの問題ではない。彼女と同様、バングラデシュの銀行で働く多くの有能な女性行員は、家事を担当するために仕事をあきらめなければならなかった。

昨年6月に中央銀行が行った調査によると、新入行員の15.39%は女性だったが、中堅行員、上級行員の割合はそれぞれ14.23%と7.11%と減っていく。

これは時間の経過とともに、多くの女性スタッフがキャリアのはしごから降りることを示唆している。

中央銀行の元副総裁であるナズニーン・スルタナ氏によると、女性行員は出産後、新生児の世話をするための支援が受けられず、仕事を続けることに苦労するという。

「子育てや学校に関しては女性に全責任があるということが社会の共通概念になっています。これが女性の職業生活に問題を生じさせるのです」

女性行員が辞めてしまうのは家族の責任だけではない。上級管理者の態度も原因の1つだと、民間銀行の副社長を務めるサディア・アラ・ジャハン氏はいう。

「多くの銀行は、女性が法人顧客の取扱いや預金目標の達成に適していないと考えています。そのため彼女たちは時間が経過しても昇進がなく、士気が失われます」

中央銀行は以前、女性を午後6時までに退社させ、主婦としての役割を果たすよう働きかけることを銀行に指示していた。

「しかし、どこもこの規則に従いませんでした」とジャハン氏。

スルタナ氏によると、するべき仕事がないときでも、多くの女性行員は午後6時過ぎまで事務所に着席させられているという。

中央銀行の調査によると、これまで28銀行がジェンダー・ハラスメントに関する方針を策定し、そのうち12銀行だけがこの問題に関する意識向上プログラムを行ったという。

銀行に入ったとき、多くの女性行員は未婚のままでいる傾向があると、民間銀行の最高経営責任者でバングラデシュ銀行協会のサイード・マウブ-ブル・ラハマン会長は話す。

「しかし、やがて結婚しなければならず、たとえ彼女たちが資質や可能性を持っていたとしても、仕事から追い出してしまっています」

ダッカ銀行の社長でもあるラーマン氏は、これまでのところ銀行による女性中心の取り組み、例えばデイケアセンターや通勤の利便性の導入では女性行員を雇用し続けるには不十分だと認めた。

調査によると、50歳以上の女性行員の割合は7.21%で、30歳以下が20.19%いるのに比べると、大きな開きがある。

「家族や同僚の男性行員がもう少し協力的で理解があり、共感してくれれば、多くの女性は銀行の仕事を続けることができるでしょう」
パリ・カルマ・サハヤック基金理事会メンバ―でもあるスルタナ氏は話した。

そうなれば、ディナさんのような有望な銀行家たちは、将来について悲観的に考えないだろう。

「私の学業成績は多くの同僚たちよりもはるかに優れていました。しかし、彼らは今何もしていません。子どもたちが自立する8ー10年後、どうやって自分の時間を過ごすのか、私にはわかりません」
34歳のディナさんは補足した。

Bangladesh News/Tha Daily Star Jan 13 2019
https://www.thedailystar.net/business/banking/banking-career-in-bangladesh-banks-still-man-world-1686694
翻訳:吉本
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