教育費の闘い

最近ある医科カレッジに入学した少女の父親はとても不安だった。娘の学費が払えないからだ。

ジャマルプール(Jamalpur)県サリシャバリ(Sarishabari)郡マヒシャバドゥリア(Mahishabaduria)村のスルッザマンさんの娘サディカ バラトさんは、10月22日、シレットMAGオスマニ医科カレッジ(SOMC)に入学した。授業は来年1月10日から始まる。

サディカさんは資金的な制約を克服し、6から8学年まで地元のバタラスクール&カレッジで学んだ。JSC(初等学校資格証明)、SSC(中等学校資格証明)、HSC(高等学校資格証明)試験ではGPA5(最高評価)を獲得した。

サディカさんの夢は現実になったが、貧困のため、今後成功を収める上で困難に陥った。SOMCのジャハンギール アラム校長は話す。

スルッザマンさんは親から相続したわずか1ビガ(*)の土地で、5人の家族を養なわなければならない。

この困難を乗り越えるため、スルッザマンさんは1982年から2000年にかけてシレット(Sylhet)の織物工場で働いた。だがその仕事と土地から得た収入ではサディカさんの教育を十分に支えられなかったという。

サディカさんの教育のため、2006年、ダッカ(Dhaka)の衣料品工場で警備の仕事に就いた。時間外労働もあり、スルッザマンさんは月に1万タカ(1.3万円)を稼いだ。だが不幸にも10月1日で雇用が打ち切られてしまった。

警備の仕事を解雇された後、娘をSOMCに入学させたいスルッザマンさんは入学金の問題に直面した。スルッザマンさんは持っていた土地を賃貸し、お金を工面した。

「仕事を失い、土地は貸し出したため、娘の医学教育の高額費用をどうやって調達すればよいか困っています」

上の息子ソヘルさんは英語の修士号を取るまで学ぶことができた。下の息子ジュエルさんはアナンダモハンカレッジで会計学修士の最終学年だとスルッザマンさんは話した。

*1ビガは国や地方によって違いおよそ1/3エーカー~1エーカー。1エーカー=40.469アール=4047平方メートル。

バングラデシュ/The Daily Star Nov 06 2016
http://www.thedailystar.net/country/struggle-education-1310215
翻訳:長谷川
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