バングラ、GSPプラスへ

バングラデシュは2021年に発展途上国の分類を卒業したとき、EUからGSPプラスの地位を与えられることを目指している。

後発開発途上国(LDC)であるバングラデシュは1971年以来、"エブリシィング・バット・アームズ"制度の下、EUではゼロ関税メリットを享受してきたが、途上国になればその特典の資格を失う。

バングラデシュの衣料品の60%を輸出するEUにGSPプラスの地位を適用してもらうために、職場の安全強化、労働権の改善、環境保護、汚職削減など、いくつかの条件を満たされなければならない。

「私たちは他国と比較して、GSPプラスの条件を満たす上で先行しています」
バングラデシュ衣料品製造業・輸出業者協会(BGMEA)のシディクル ラーマン会長はいう。

昨日ダッカのウェスティンホテルで開かれた欧州連合(EU)貿易代表団との共同記者会見で、ラーマン会長はGSPプラスの地位へのバングラデシュの主張は、2017年以降強くなると話した。

ベルンド ランゲ会長が率いる欧州議会の国際貿易委員会委員14名がサステナビリティ・コンパクト*1の下、衣料品工場のコンプライアンス状況を調査するため、バングラデシュへやってきた。

バングラデシュは2013年9月、EUとサスティナビリティ・コンパクトに署名し、責任あるビジネス行動を約束した。

代表団は今日、労働者の権利状況と職場の安全性を確認するため、いくつかの衣料品工場を訪問する。

「異なるバイヤーが異なる規則を要求しているため、代表団に統一された行動規範を与えるよう要請しました」とラーマン会長はいう。

アコード*2とアライアンス*3の規則に従って2018年6月まで、2つの外国検査機関が衣料品工場の構造や火災、電気的欠陥を視察に来ることになっている。アコードでは70%、アライアンスでは63%の改善作業が実施されたという。

BGMEAと国際労働機関(ILO)と政府はアコードとアライアンスの逸脱後、是正の進捗状況を監視する。

一方衣料品輸出業者は、アコードは今後3年間の延長を予定していると話した。
 「2018年6月以降、アコードがここに留まることは望ましくありません。もし留まってしまえば、アコード運営委員会にBGMEAや政府、ILOを含めるよう求めます」

ランゲ氏は打ち合わせで、バングラデシュは目覚ましい工業化が進み、ここ数年で6%の経済成長を達成していると話した。

そしてバングラデシュは中所得国になる道を歩んでいる。もしLDCの地位を卒業すれば、貿易関係を変えなければならないと続けた。

*1サステナビリティ・コンパクト:EUとバングラデシュ政府がILOの支援を得て締結した。バングラデシュの既製衣類やニットウェア産業の労働権と工場の安全性を継続的に改善することを目指す。
*2アコード:バングラデシュにおける火災予防及び建設物の安全に関する協定
*3アライアンス:バングラデシュ労働者の安全のための同盟

The Daily Star Nov 16 2016
http://www.thedailystar.net/business/bangladesh-the-path-gsp-plus-eu-1315237

翻訳:吉本
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