アジア開発銀行(ADB)はダッカ北部の主要ガス田で生産効率を改善し、インフラを拡大することで持続可能な経済成長とバングラデシュの貧困削減を促進するため、1億6700万ドル(184億4799万円)の融資を承認した。
アジアインフラ投資銀行(AIIB)はADBが管理する理事会の承認を条件に、さらに6千万ドル(66億2802万円)を貸し出す予定だ。これはADBとAIBが共同で資金調達する第2のプロジェクトだとメディアが発表した。
発表ではバングラデシュの経済は急速に成長しているが、国内の天然ガス供給は急激なエネルギー需要に追いついておらず、石油とディーゼル発電に依存しているという。
ガス埋蔵量の枯渇に伴い、バングラデシュ政府は液化天然ガスを輸入し、供給不足に対応しようとしていると指摘した。
「このプロジェクトは政府が送電網を通じて追加のクリーンエネルギー、特に輸入天然ガスを利用可能にすることで、国のエネルギー危機の対処を助けるだろう」
ADB南アジア部財務スペシャリスト(エネルギー)のホンウェイ チャング氏はいう。
「ガス供給の制約と送電のボトルネックに対処することで、プロジェクトはバングラデシュの持続的な経済成長へのエネルギー部門への貢献を高めるだろう」
専門家は補足した。
このプロジェクトはバングラデシュ最大ガス田のタイタスガス田のポンプ圧を上げ、安定した抽出を確実に行うため、7つの坑口ガスコンプレッサーを設置する予定だ。
またダッカ(Dhaka)南東に位置するチッタゴン(Chittagong)からバクラバッド(Bakhrabad)へ181kmの送電線を建設することで、ガス送電を増強する。
プロジェクトは2021年後半に完成する予定だ。他の化石燃料の代替となるため、今後10年間で年間70万トン以上の二酸化炭素排出量が削減されるという。バングラデシュ政府はこのプロジェクトに2億2600万ドル(249億6554万円)を提供する。
天然ガスはバングラデシュの主なエネルギー源であり、経済成長の大きな推進要因で、消費される総一次エネルギーの約75%を占める。生産された天然ガスの半分以上が発電に使われている。
バングラデシュ/Prothom Alo Nov 21 2016
http://en.prothom-alo.com/economy/news/129877/ADB-approves-167m-for-Bangladesh-gas-production
翻訳:松本
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