指南役のムド アラウディンさんは、練習は守りだけに焦点を合わせるのではなく、襲われる可能性を最小限にし、物理的な対決を必要とすることを第一にしているという。
「訓練により、ほとんど誰もが実践的な自己防衛を短時間で身に付けられます。闘いのエキスパートになる必要はありません」
教師や親、村人たちも武術の授業と、特に少女たちに芽生えた自信を高く評価するようになった。
「生徒たちは武術を習うことに興味を持ちました。だから彼女たちに武術を習わせることにしたのです」
ケヤさんが通う学校のジハド アリ カーン校長はいう。
地元ユニオン議会のハミドゥル イスラム議員も武道練習の恩恵を感じている。
「少女たちが安全意識を向上させ、通り魔や誘拐、レイプ、その他の脅威から自分たちを守る能力を身に付けられるよう願っています」
この武道プログラムを始めた国連信託基金は、武術取得からより視野を広げ、8千人の女子生徒に性別的・法律的な問題、自分たちの権利やこの先受けうる抑圧についての授業を行う。
このプログラムは今でこそ定着しているが、他の多くの試み同様、始めのころは特に宗教心の強い人から反対を受けた。
「プログラムの良い面を皆さんに知らせるために時間をかけました」と県調整役のハサン イクバル ラセルさん。現在は広く受け入れられているという。
大人たちの思惑とは関係なく、ケヤさんや同級生のアフロザさん、サミアさん、シャンタさんたちは、社会や国内の権利について知ることに熱心であり、知ることを嬉しく思っている。もちろん彼女たちは武術の基本をマスターした事にも満足している。
The Daily Star June 15 2016
http://www.thedailystar.net/country/thanks-martial-arts-girls-can-take-care-themselves-1239874
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