「旧ダッカはいい意味でとても独特だね。混沌とした雰囲気、フレンドリーさ、親切さ、活気に溢れている所は他と比較にはならない。言うまでもなく、イフタール料理は素晴らしく美味しいんだ」
ミシャエルさんは旧ダッカを気にったようだ。
今度はミシャエルさんがアベドさんを案内する番だ。
2人はチッタゴン料理のレストラン、"ナワブ・チャトガ"で落ち合った。
「ナワブ・チャトガは新ダッカの食事風景全てがわかる完璧な場所なんだ。ここは様々な料理の混合に特徴がある。イタリアンから日本料理、韓国料理まで、新ダッカの人々の味覚は幅広いんだよ」
ミシャエルさんが説明する。
オーナーはチッタゴン出身で、ダッカに自分たちの料理を持ち込んだ。メズバーニ牛はチッタゴンの有名料理だ。
「使う材料や調理方法が独特で、他にはない牛肉料理なんだ」
ミシャエルさんはアベドさんのライス皿に、スプーンで料理を乗せた。
「もう1つ、牛肉料理でぜひ食べてもらいたいのが"カーラ・ブーナ"さ」
料理が運ばれ、2人はチッタゴンの美味しい味に舌鼓を打った。
「旧ダッカにもカーラ・ブーナがあったかもね。でもここのカーラ・ブーナこそが本物。とっても手間暇をかけた料理なんだ」
ミシャエルさんは言う。
アベドさんは牛肉料理やロイッタ(魚の一種)のフライを心から満喫した。
「旧ダッカでは絶対に食べられないような料理ばかりだ」
アベドさんは認めざるを得なかった。
新ダッカはしゃれたラウンジや有名なフランチャイズ店、そして幅広い料理があることで知られる。一方旧ダッカは伝統の味を守り、独特の雰囲気を醸し出している。
ミシャエルさんとアベドさんそれぞれに誇るものがあり、相手から学ぶべきものがある。
The Daily Star June 17 2016
http://www.thedailystar.net/backpage/dhaka-vs-dhaka-the-food-derby-1240837
関連