発育阻害の割合はバングラデシュで速やかに減少しているが、国が栄養に対してより多くの投資を行うなら、ペースはさらに速くできる。
数ヶ月前ダッカを訪問したGNRの筆頭著者であるローレンス ハダッド氏は、デイリースターのインタビューに答えた。
バングラデシュでは衰弱(身長に対する低体重)は14.3%と高いままで、5%という世界目標にははるかに届かない。
今年の報告ではバングラデシュは130ヶ国中117位で、インド(15.1%)、スリランカ(21.4%)より上位だが、他の南アジア諸国より悪い。
報告書は生殖年齢に達したバングラデシュ女性の43.5%は貧血だということを明らかにした。貧血に関してはバングラデシュは185ヶ国中158位。南アジア8ヶ国中5位だ。
改善されていた完全母乳の育児(EBB)指標は悪化した。数年前60%だったEBB率は現在55%強へと下がった。GNR著者は原因として、都市化の広がり、女性の正規労働参加の増加、職場の授乳施設不足をあげている。
報告書ではアフリカとアジアでは栄養失調により、1年当たりGDP11%分の経済的損失を引き起こすと推定する。
報告書の重要なメッセージの1つは、この悲惨な状況を明らかにすることだ。栄養失調を防ぐ投資の経済的利益は、1ドルの投資に対し16ドルと非常に大きい。
改善の割合は国や指標によって大きく異なるが、ほとんどの国と地域は小児発育阻害(アフリカを除く)や衰弱、太りすぎの目標を達成しつつある。逆にほとんどの国は肥満や糖尿病、女性の貧血目標へと到達する道のりは険しい。肥満や太りすぎの割合は現在19億人で、ほぼすべての国で上昇している。
世界的な健康や教育、貧困、女性への権限付与と不平等状況を改善するため、栄養改善が必要であることを報告書は強調する。
The Daily Star June 17 2016
http://www.thedailystar.net/frontpage/little-progress-nutrition-status-1240912
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