現在パスキムバルヤ小学校には206人の生徒と、校長を含めた4人の先生がいる。
「サナタンさんが土地を寄贈していなければ、多くの子どもたちが教育の機会を奪われたことでしょう」
補助教員のサティエン チャンドラ ロイさんは話す。
遠くの学校に通う必要がなくなった児童たちも嬉しそうだ。先生たちは思いやりにあふれている。
サナタンさんは家族とともに、学校から300メートル離れたブリキ屋根の2部屋の家に住んでいる。電気が入るようになったのはごく最近のことだ。
夫婦は家の隣にある畑で野菜を育てている。大部分は家族で食べ、残りは販売して週に200タカ(262円)ほどの収入を得る。乳牛も1頭飼っており、牛乳は1日120タカ(157円)ほどの収入になる。
サナタンさんの長男スサンタ チャンドラ ロイさんは今年、HSC(高等教育修了証明試験)を受ける。次男は中学生で、4キロほど離れた村立学校に通っている。
The photos were taken at Paschim Barua in Lalmonirhat recently. Photo: Star
妻や息子たちはサナタンさんの寛大さを誇りに思っている。
「夫の無私の心を思うと、素晴らしく安らいだ気持ちになれます」
妻のアラティ ラニさんは話す。
村には裕福な人が大勢いるが、誰も学校の設置を買って出る人はいなかった。長男のスサンタさんはいう。
「父が素晴らしい行動をとってくれ、私たちは幸運でした」
サナタンさん家族は、村の全ての子どもたちに明るい未来が訪れることを願っている。
The Daily Star June 30 2016
http://www.thedailystar.net/frontpage/poor-man-heart-gold-1247968
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