2015-16会計年度の物価上昇率は5.92%だった。これは過去12年間で最も低い数字であり、政府目標値の6.2%を下回っている。
中央銀行(バングラデシュ銀行)は昨会計年度、政府職員への給与増額による物価上昇率の増加を確認したが、上昇率は2014-15会計年度から0.49ポイントの下落となった。
2014-15会計年度の物価上昇率は6.41%だった。
「十分な農業生産や国際市場での燃料を含む必需品価格の低下、マクロ経済の倹約傾向、政情安定による正常な商品供給フローといった要因で物価上昇率は下落しました」
AMA ムヒト財務大臣は先月の予算演説で話した。
世界銀行ダッカ(Dhaka)事務所のザヒド フサイン指導エコノミストは、物価上昇はバングラデシュ銀行の2015-16会計年度目標を下回っており、これは食品物価上昇率の大幅な低下が原因だという。
バングラデシュ統計局によると、昨会計年度の食品物価上昇率は4.92%で、前年度の6.68%から低下したという。
物価上昇率の下落は、国内農業の米などの豊作、安定した為替レートで世界的に食品物価上昇率が低かったことが原因だとフサイン氏は言う。
昨会計年度の非食品の物価上昇率は7.45%で、その前年度の5.99%から上昇した。
フサイン氏はこの上昇を、政府職員に対する新賃金率の実施、ガスや電気の管理価格の調整、民間部門へ預金が流れたことによる需要増加に起因するという。
5月時点で民間の預金成長は16.4%増加した。今年1月の金融政策声明では、6月までに14.8%成長を目標としていた。
フサイン氏は現会計年度における物価上昇目標の達成課程で、いくつかのリスクに言及した。
「2016-17会計年度に5.8%の目標物価上昇率を達成するには、前進の継続とマクロ経済の健全な運営が重要です」
ここ数ヶ月間、世界市場の食品価格は原油価格と同様上昇傾向にあり、食品の物価上昇を引き起こす危険がある。
財務拡大と、遅れて現れる賃金上昇のため、非食品を含む物価上昇は障壁となるとフサイン氏。
「願わくば来たるべき2016-17会計年度前半の金融政策声明で、金融計画目標設定の下振れリスクや、政策金利の決定に十分な注意を払っていただきたいです」
フサイン氏は言う。
バングラデシュ銀行は今月末、新しい金融政策声明を発表する。だがリスクがあるために大きな拡大はないと考えられる。バングラデシュ銀行のある職員が匿名を条件に話してくれた。
The Daily Star July 13 2016
http://www.thedailystar.net/business/inflation-lowest-12-years-1252744
翻訳:ハセガワ
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