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政府は生殖と性に関するサービスを提供するため、今後5年以内に国内各ユニオンの保健家族福祉センター内に、思春期の男女に役立つコーナーを開設する。同様のコーナーは現在100ヶ所で提供されている。
明日の世界人口デーを記念し、"10代少女への投資"というテーマで、思春期女子の健康ニーズに光を当てる。保健家族福祉省が昨日の記者会見で明らかにした。
ザヒド マリク保健大臣は会見で、国内人口1.61億人の31%に当たる4500万人が、10から24歳の思春期男女や若者であると話した。
「これはバングラデシュの人口にとっての好機です。適切な成長戦略や、機会や仕事を生み出すための行動計画を立てることができれば、私たちの社会経済的地位を、東南アジアやヨーロッパのように劇的に改善できるのです」
4500万人のうち10代の少女は、より教育や健康管理を剥奪されやすい。デイリースターの最近の取材で国連人口基金(UNFPA)のアルゲンチナ マタベル ピッチン国家代表は10代の少女たちを、"人口の忘れられた部分"と形容した。
昨年国連が採択した"持続可能な開発目標(SDGs)"15ヶ年計画では、誰一人置き去りにしないとする。したがって人口の重要な構成要素の一つである10代少女たちへの教育や健康管理の問題に注意を払うべきなのだ。
政府は既に思春期の男女、特に少女向けの保健サービス改善に向け、保健コーナー設置という形で動き始めている。
家族計画総局(DGFP)の母子保健責任者モハマド シャリフ博士によると、若者向けコーナーには熟練した家族福祉訪問員か家族計画医師補助者が配置されるという。
DGFPは米国国際開発局(USAID)の資金提供を利用し、人口栄養部門発展プログラムのもと、今後5年間で4337ヶ所の家族福祉センター全てに少しずつ若者向けコーナーを設置していく。
「若者たちはここで生殖と性の健康に関する助言を受けられます。個室を設置するので、自身の問題を自由に話し合うことができます」
シャリフ博士はいう。
思春期の子どもたちは精神的・身体的変化を経験するが、多くは適切な情報や指導を受けられない。10代少女たちの生理や衛生の指導を含む問題に対応する。
既婚少女たちへのサービスは、ビタミンや葉酸、鉄分、カルシウムの錠剤が無料で提供される。
ザヒド大臣によると、バングラデシュの少女のうち59%は18歳前に結婚し、教育が永久に棚上げされているという。彼女たちの多くは妊娠し、死亡や子どもの栄養不良の危険にさらされる。
児童婚した少女たちは配偶者と交渉できないため、家庭内暴力の増加にもつながる。さらに結婚している思春期の少女たち(15~19歳)の近代的な避妊法の使用率は47%と低い数字だとマリク大臣はいう。
シェイク ハシナ首相は第65回国連総会で、青少年の生殖と性に関する健康改善の重要性を強調した。
「私たちは青少年の役に立つ保健コーナーを設置します」
ザヒド大臣はその事を念頭に話した。
世界的には世界人口デーは7月11日に祝われたが、今年はラマダン[1]とイード・アル=フィトル[2]休暇があったため、政府が日付を変更した。
The Daily Star July 20 2016
http://www.thedailystar.net/frontpage/focus-health-adolescents-1256323
[1]ヒジュラ暦(イスラム暦)の9月。断食月にあたる
[2]断食明け大祭。ラマダンの終わりを祝う、イスラム教最大の祝祭
翻訳:ハセガワ
#バングラデシュ #ニュース #保健
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