学校に行けないベデの子たち

学校に行けないベデの子たち
[1189字]

ロングプール管区ラルモニルハット(Lalmonirhat)県のベデ(Bede:ジプシー)コミュニティのほとんどの子どもたちは、保護者の意識欠如と適切な施設不足が原因で、教育の機会を奪われている。親はお金を稼ぐため、子どもを学校に通わせず、手品を教える。

ラルモニルハット県ショドル(Lalmonirhat Sadar)郡モストフィ(Mostofi)村のベデの少女シェファリ(Shefali)アクター(Akhter)さん(9歳)に、学校に行きたいかと尋ねた。
「もちろん学校に行きたいです。学術的な知識がほしい。でも両親は私が学校に通うことに関心がない。代わりに手品で人々を楽しませる訓練を受けています」
彼女は答えた。

同じ村のベデの少年ヌール・イスラムさん(11歳)は、学校へ行きたいと両親に言ったが、彼らは聞く耳を持たなかった。
「両親が認めなかったので、手品を学んでいます」

村のレハナ・ベグムさん(44歳)は、コミュニティの伝統に従い、手品の訓練をしているという。村にはベデ25家族、65人の子どもがいて、中には手品でお金を稼いでいる子もいるとベグムさん。

「教育を受けることはここの子どもたちの役目ではありません。手品の訓練を受けることが主な役目です。教育は私たちに何ももたらさない。だから子どもたちが学校へ行くのを許可しません」
シェファリさんの父親ラフィクル(Rafiqul)イスラムさん(44歳)はいう。

「私たちは一年中あちこちへ移動し、定住する場所がありません。だから学校に子どもを通わせることができません。1~3ヶ月間、同じ村に滞在した後、別の場所へ移動します。私たちには家がありません。小屋に住んでいます」
シェファリさんの母親ソウラビ(Souravi)ベグムさん(36歳)はいう。

ジプシーコミュニティリーダーのセケンダル(Sekendar)アリさんは、コミュニティの500家族2100人は20チームに分かれ、ラルモニルハット県の様々な場所にいる。次にどこに行くのか、彼らにも分からないという。
「私たちのコミュニティは村や町で、蛇を操ったり、お守りや護符を販売したり、手品を見せたりして稼いでいます。子どもたちも先祖から受け継いだ職業に引き付けられている。全国にいる私たちの仲間は、意識のなさと適切な施設不足のため、子どもを学校に通わせていない。もし政府がどんな場所の、どんな学校の授業にでも出席できると保証するなら、子どもたちが学校に通うことを認めるでしょう」

モストフィ村の学校教師マフバル(Mahubar)アリさんは、コミュニティの子どもたちと話したとき、彼らは学校に通うことに大きな関心を示したという。
もし勉強するための適切な施設がコミュニティの子どもたちに与えられたら、彼らは教養を身につけ、彼らの社会に光をもたらすだろう。アリ先生は付け加えた。

The Daily Star July 21 2016
http://www.thedailystar.net/country/schooling-eludes-bede-children-lalmonirhat-1256824

翻訳:アラトモ

#バングラデシュ #ニュース #ベデ #学校