
2240字 ダッカ市内のショッピングシーンは劇的に変わった。 高級ショッピングモール内のお客の出入りは一連の攻撃事件の後だからというだけでなく、SNS上に流れるセキュリティ脅威のデマを受け、劇的な変化を経験している。
様々なショッピングモールや市場にあるレストランやカフェ、衣料品店、アウトレットを含むショップの従業員やスタッフはプロトムアロに対し、7月1日のグルシャンのレストラン攻撃事件以降、売り上げが急落していると話してくれた。 「当社の売上高は55パーセント下がりました。お客様が少ないのは間違いなくSNS内に流れるデマのせいだと思います」 ボシュンドラシティショッピングモールの衣料品店ジョティの店員はいう。 「ダメ、全然ダメ。売り上げは70%落ちました」 売り上げについて聞かれたタンジムストリートのシャオン店長は答えた。 弁護士のアーバシー シミさんはボシュンドラシティショッピングモールがお気に入りでよく買い物に来るが、ここ数日、友人や親戚に高級ショッピングモールに行くのは危険だと警告されているという。モールのセキュリティが脅威だという噂は、SNSを通じて彼女にも届いている。 「私でさえショッピングモールに足を向けるのを止めました。その後徐々にそれがデマであったことを確信し、その後また行くようになりました」 木曜日、ボシュンドラシティショッピングモールの店舗で買い物中のシミさんが話してくれた。

Shoppers stand in queue at the Bashundhara City Shopping Mall entrance due to extra security checks. The photo taken on 28 July 2016. Photo: Toriqul Islam
モールのある入口でとても長い行列ができているが、これはモール内部の状況と一致しない。特派員がモールを訪れた際、モール内に入っていく人が通常より少ないことに気付いた。 ボシュンドラシティ開発会社のモラウ ムスタク レザ総務部長はホーリーアルチザンベーカリー攻撃事件以降、セキュリティ対策を二倍にしたとプロトムアローに話した。 「私たちはモール内に煙草のライターさえ持ち込むことを許していません。毎日17~22人の警察官が巡回しています。提供するセキュリティは満足すべきものです」 だが特別なセキュリティチェックは、モール事業に害を及ぼす。 モールに入る前に特別なセキュリティチェックをするため、どうしても列が長く、長く伸びてしまうのだ。 ショッピングモール内の様々なショップの店長もまた、特別なセキュリティチェックのためお客が少ないと非難する。 「特別なセキュリティチェックが、お客様に長蛇の列に立つことを強制します。お客様が気持ちを怖気づかせるのです」 ハッシュパピーショップのミザヌル ラーマン責任者は話す。 「誰が買い物に行くとき、炎天下や雨の中に立っていたいですか」 スタッフの一人がいらいらしながら訪ねた。 ダッカのプラガティシャナリにある別の高級ショッピングモール〝ジャムナフューチャーパーク〟の従業員も、お客の少なさによる売り上げの減少に直面しているという。 「今日は何一つとして商品を販売していません」 ジャムナフューチャーパークにあるキッドの経営者ハデヤット ホサインさんがモールの閉まる数分前、怒ったようにいった。 「もしこれが続けば、ここでの私のビジネスを閉鎖しなければなりません」 モールの飲食店レッドキッチンのスタッフは、売上高は商売を始めた頃のレベルまでダウンしたという。彼らは振り出しに戻ってしまった。 「私たちは通常、ビジネスを開始してすぐには利益が出ません。始めたとき、私たちは本当に顧客と呼べるお客様がいませんでした。徐々に私たちのビジネスは軌道に乗り始めました。しかしこのセキュリティ脅威問題は、ビジネスを開始した頃に戻してしまいました」 レストランのリヤド店長は話す。
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The authorities of Bashundhara City Shopping Mall close this gate for security reasons. The photo taken on 28 July 2016. Photo: Toriqul Islam
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The photo is taken from the Bashundhara City Shopping Mall. The photo taken on 28 July 2016. Photo: Toriqul Islam
顧客の女性が久しぶり家族と一緒にレッドキッチンを訪問した。彼女を引用しながらリヤド店長は「彼女は何とか勇気を振り絞って来てくれました」と話した。 キャッツアイの責任者サイフディンさんは、セキュリティ対策はおそらくジャムナフューチャーパークで買い物をしないように顧客を導くことになっているという。 モールの様々なショップのスタッフは同じようなことを話していた。先行きは暗い。市場の中で殺人が起こることはバングラデシュでは考えにくいが、絶対起らないというものではない。 去年、出版社に勤めるファイサルアレフィンディパンさん(45)は、ダッカにあるアジズスーパーマーケットの2階で刺されて殺された。 最近の過激派による攻撃事件は、アジズスーパーマーケットでもお客が少ないという事態を引き起こしている。

The photo is taken from the Bashundhara City Shopping Mall. The photo taken on 28 July 2016. Photo: Toriqul Islam
「私たちはこの種の売上高の低下に慣れていません。通常ポストイードは一日1万(1万2923円)~2万タカ(2万5846円)を売り上げます。しかし今年は5千タカ(6462円)に下がってしまいました」 アジズスーパーマーケットのダンシャリク衣料品店店長はいう。 市内で最も忙しいダンモンディ行商人市場のスタッフの一人はセイドゥルさんはいう。、 「ポストイードアルフィトルでお客が少なく、売り上げが上がらないというあなたの見立ては的を得ています。前年に比べてとても低いのです」 「今、6時です。私は今日一つの商品しか販売していません。昨日はなんと、初めて商品が売れたのは午後8時だったんですよ」 そう彼は付け加えた。 Prothom Alo Aug 04 2016 http://en.prothom-alo.com/bangladesh/news/114871/Scared-shoppers-send-sales-plummeting 翻訳:吉本 #バングラデシュ #ニュース #ショッピングモール #セキュリティ