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バングラデシュは1980年代以降、力強い輸出の伸びと、より大きな送金を成し遂げながらうまく経済構造を変えた。その結果年平均成長率が6%と堅調に推移し、中所得の地位へと段階的に進んだ。アジア開発銀行(ADB)が2つの新しい報告書で伝えている。
重要なのはこの成長が包括的であることだ。貧困が著しく減少し、雇用が増加し、健康や教育、基本的なインフラへのアクセスがより大幅に広がったと報告書は付け加えた。
「改善されたインフラとより多様化された経済は、バングラデシュの経済成長を高めるのに役立ち、意味のある雇用を生み出し、繁栄する中所得経済として国の構造転換を進めることができる」
ADB報告書は伝える。
「既製衣料品部門と海外送金は過去10年間、6%以上の力強い成長を刺激し、経済が中所得の地位へと進むことを可能にした」
ADBの経済調査・地域協力部門のエディモン・ギンティングディレクターはいう。
「国は光工学、機械修理、そして農業低温流通体系などの分野への投資を通じ、より高い成長を維持することができる。より良いインフラと政策改革は、国がこれらの機会を捉えることに役立つ」
エディモン・ギンティング氏は付け加える。
1つ目の調査「バングラデシュ:輸出主導型成長の確立」は、成長の重大な制約を特定するために経済診断ツールを使用し、それらの対処に役立つ政策提言を提示する。
保護された土地の所有権と改善された都市計画や開発は、外国からの投資をより多く誘致するのに役立つ一方、官民連携は、国の最も成功した経済部門の一部でインフラ品質を高めることに貢献できる。信頼性の高い電力、効率的な都市交通システム、そして新しい産業や経済活動を支援するための措置も重要だ。
バングラデシュの貧困は2000年の約49%から2016年の24%以下へと急速に減少した。全国でより均等な貧困の削減、低所得層の金融サービスアクセス向上、そして社会的セーフティネットの強化は、さらに生活を向上させ、経済的機会を増やすと調査は指摘する。
またマイクロクレジットサービスにおいてバングラデシュは革新的な国で、特にモバイル技術の利用拡大で、その部門をさらに後押しする余地がある。少額預金者への金融サービスを改善するための刺激プログラムは、インフラ整備に使う資金プールを生み出すことができる。
その他の優先分野は電力へのアクセス改善、より良い燃料価格決定メカニズム、省エネや効率の向上などだ。電力、石油・ガス探査への民間投資や地域の電力市場のさらなる活用は、バングラデシュのエネルギー需要を満たすのに役立つ。
2つ目の報告書、国際労働機関(ILO)と共同で作られた「バングラデシュ:衣料品の先を見る」は、雇用診断調査であり、既製衣料品が経済の中で果たしている重要な役割を指摘する。
衣料品を越えて、医薬品、ITサービス、そして観光など、経済を多様化するための有望な部門がある。労働者の職業能力の増加、教育の質の向上、出稼ぎ労働者のより優れた活用、そして金融へのアクセス向上は、特に衣料品部門以外の産業を発展させ、女性の雇用機会を広げるのに役立つと報告書は指摘する。
調査によると、十分に生産的な雇用を創出し、余剰労働力を削減することで、経済は毎年8%以上で成長するはずだという。
ADBとILOの共同調査は、まともな仕事の増加や、バングラデシュ第7次5カ年計画(2016-2020会計年度)の枠組みの下で進められているプロセスを加速させることを推奨している。
The Prothom Alo September 1 2016
http://en.prothom-alo.com/economy/news/119137/Bangladesh-graduating-to-middle-income-status-ADB
翻訳:アラトモ
#バングラデシュ #ニュース #中所得国
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