マレカさんの成功

マレカさんの成功
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ラルモニルハット(Lalmonirhat)県の僻村に生まれたマレカ ベグムさんは、今や成功の象徴となった。枠にとらわれない思考力と不断の努力のお陰で。

サダール(Lalmonirhat Sadar)郡フルガッチ(Fulgachh)村の女性マレカさん(36)はかつて経済的困難に見舞われたものの、現在は衛生的なトイレに使うコンクリートの厚板やリングの製造で資産を得た。

現在マレカさんはリングと厚板の販売で月に約7万タカ(9万1300円)を稼ぎ、他の貧しい村人たちに"産業が成功の鍵である"という見本を示している。

4年前、マレカさんと夫のラムジャン アリさんはフルガッチ村で月に18~20日間石工として仕事をしていた。当時の1日の収入はマレカさんが150~160タカ(196~209円)、ラムジャンさんが250~300タカ(326~391円)だった。
Maleka Begum

Maleka Begum

2人の収入は4人の家族を円滑に養うには不十分だったと、2児の母であるマレカさんはいう。

「2012年、NGO(非政府組織)のムスリムエイド・バングラデシュから2万タカ(2万6100円)を借り、トイレ用のリングや厚板を夫と作り始めました。それ以来、昔を省みる必要がなくなりました」

ラムジャンさんは14デシマル(0.14エーカー)の土地を持っている。家はそのうち5デシマル(0.05エーカー)で、残りが仕事場として使われている。

この4年間のビジネスでマレカさんは50万タカ(65万2千円)を貯金し、牛4頭の所有者になった。

さらに大事なのは、2人の息子のマミヌル イスラム君(13歳)とモスタキン イスラム君(7歳)が学校に行けるようになったことだ。

マレカさんはこのビジネスを通じて仕事も生み出している。地元の極貧女性10人と、5人の男性石工がここで毎日働く。

「およそ90から100個のリングと、20から25枚の厚板を毎日製造しています。リングは280から300タカ(365~391円)のコストで、350から380タカ(457~496円)で売ります。厚板は400から450タカ(522~587円)のコストで、500から550タカ(652~718円)で売っています」

町では同様のリングが420~450タカ(548~587円)で、厚板は600~620タカ(783~809円)で売られ、村人たちは自宅に衛生的なトイレを作るためにそのリングや厚板を購入するとマレカさんは話した。

「毎日60から70個のリングと12から15枚の厚板を売っています」
マレカさんは毎日、支出を差し引いて2千~2500タカ(2610~3262円)の収入を得ている。

夫のラムジャンさんはマレカさんの仕事を手伝っている。

「妻は私たちの貧しい家族に金銭的な余裕をもたらしました。私たちは今、土地を購入してレンガ造りの家を建てようとしています」
ラムジャンさんは話す。

夫に先立だれた村民のマヒトン ベワさん(55歳)は、彼女や他の極貧女性がマレカさんの仕事場で働き、毎日120~150タカ(156~196円)を稼いでいると話す。

石工のアイナル ミアーさん(42歳)は、この仕事場で毎日350タカ(457円)を稼ぐという。

トイレ用部品を安く買えるので、色々な村から客がやって来るとアイナルさんは話す。

ムスリムエイド・ラルモニルハット支部の責任者、ザヘドゥル イスラム氏によると、マレカさんがこのビジネスで家族に金銭的余裕をもたらそうとしていたため、ムスリムエイドはマレカさんに3期分割払いの貸付を提供したという。

マレカさんが望むならば、大規模な貸し付けによる支援をいつでも行えるとザヘドゥル氏は話した。

The Daily Star Sep 09 2016
http://www.thedailystar.net/country/maleka-makes-it-successful-1283098
翻訳:長谷川
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