インフレ率、9月は微増

インフレ率、9月は微増
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先月の物価上昇率は16ベーシスポイント(0.16%)増の5.3%だった。特に米を始めとした食品の価格の上昇が主な要因だ。

バングラデシュ統計局(BBS)によると、9月の食品物価上昇率は80ベーシスポイント(0.8%)増加の5.1%だったという。

バングラデシュ商業組合は、玄米1キログラム当たりの価格はこの1年間で16%増加したとする。

だがBBSのデータによれば、食品以外の物価上昇率は81ベーシスポイント(0.81%)減少し、6.19%になったという。

計画省職員によると、先月は食品により多くの金額が消費されたという。550から570万頭の動物が生贄として捧げられるイード アル アドハー(Eid-ul-Azha)のためだ。

政府は今会計年度の物価上昇を5.8%以内に留める目標を定めており、先月データによれば物価上昇率はまだ政府の設定値を下回っている。

バングラデシュ銀行も最新の金融政策で、物価上昇率を予算目標値以内に留める狙いを立てる。最近の傾向によれば、物価上昇率はまだ安全域だ。

バングラデシュ銀行には投資を増やすため、金融政策を緩和する圧力がかかっていたが、民間部門の貸出し成長を拡大し、政策金利を変更せずに保つことで均衡政策を採った。

世界銀行は"バングラデシュ開発最新情報"で、民間投資を刺激するため金融政策スタンスを緩和する圧力があった一方、バングラデシュ銀行による2016年7-12月期の金融政策に反映された控えめな緩和には議論の余地があるとした。

報告書によると、拡大的な金融政策のリスクは2010-11会計年度に劇的に示されたという。この時、通貨供給量の成長率は年平均22%で伸び、民間の貸出成長率は年25%で加速した。

「過剰な流動資産は民間投資の拡大には結びつかず、その代わりにインフレーションを加速し、為替レートを下げ、土地や株式のバブルの発生に寄与した」

現在の金融政策の流動資産成長目標は2010-11年ほど拡大的ではないが、高い部類に入ると世界銀行は述べる。

データを見れば、流動資産の高い成長が民間投資や国内総生産(GDP)の成長を助けることはあり得ず、ただ物価上昇を招くだけだとわかる。

金融政策は現存する物価上昇圧力や、現実の為替レートに対する継続的判断に十分対処していない。

「世界的なインフレーションは2~3%の領域へと劇的に減速しており、バングラデシュは堅固な財政政策と金融政策で、国内のインフレーションを減らす必要がある」

報告書は海外の競合相手や輸出市場ではずっと低い物価上昇率がある中、物価上昇率の目標値を5.8%に定めることは望ましくないとする。

さらに供給側に構造的な制約による束縛があるため、バングラデシュで拡大的な財政金融政策を採る余地は限られているという。

束縛性の構造的制約があり、リスクが拡大し、政策の緩衝領域が限られている環境では、成長を維持するような構造政策が緊急に必要となる。

「上手く目標を定めれば、短期的な総需要の支えにもなる。バングラデシュ銀行はインフレーション圧力を緩和することで政策金利を引き下げ、緩和的な政策スタンスを保つことができていた」

国際的な商品価格の低下は、物価上昇率低下の一部にしか関わっていないため、これ以上の政策緩和はコア物価指数の上昇や、貸出成長の拡大の観点において妥当ではないと世界銀行は述べている。

The Daily Star Oct 05 2016
http://www.thedailystar.net/business/inflation-creeps-sep-1294198
翻訳:長谷川
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