最新の共同調査で、都市部の貧困者の少なくとも19%(18~64歳の女性の22%、同年齢層の男性の15.3%)が糖尿病を患い、国全体の罹患率9%の2倍以上の数字であることが明らかになった。
「子ども時代の栄養失調が、これほど高い罹患率の原因だと思われます」
共著者の1人、ボンゴボンドゥシェイクムジブ医科大学(BSMMU)のカレクッザマン助教授は話した。
2014年から2016年にかけて実施したこの調査で、この非伝染性疾患(NCD)は富裕者だけが患う者ものだという認識が変化したとカレクッザマン氏はいう。
日本の名古屋大学、BSMMU、国立心臓財団病院・研究所、環境人口研究センターが"バングラデシュの都市部貧困人口における非伝染性疾患の危険因子調査"を実施した。
国内の都市部貧困者を代表し、ダッカ(Dhaka)ミルプール(Mirpur)地区の都市部低収入地域のバウニアバド(Bauniabadh)に住む2万1千人以上を対象に疫学的調査を実施した。
調査結果が昨日、BSMMUホールで開かれた討論会で公表され、女性の39.3%と男性の19.4%が体重過多、もしくは肥満であることが明らかになった。
さらに女性の20.6%と男性の18.6%は高血圧を患っているとされる。
男性の73.3%と女性の56%は動脈の詰まりを取り、心臓を守るHDLコレステロール(善玉コレステロール)の血中濃度が1デシリットル中40ミリグラム未満と低い数字だった。
一方男性の11.6%と女性の12.8%は動脈を詰まらせ、心臓病のリスクを高めるLDLコレステロール(悪玉コレステロール)の濃度が血液1デシリットル中130ミリグラム以上と高い数字だった。
調査結果により、この地域はNCDの発症リスクが非常に高く、特定の行動や食習慣に関連している可能性があることが明らかになった。例えば男性の60%と女性の22%は喫煙者であると同じく著者の1人、心臓財団のソヘル レザ チョウドリー教授は話した。
さらに調査対象者の92%は野菜や果物を1日に1杯分しか食べておらず、世界保健機関(WHO)が推奨する5杯分を食べていたのはわずか2%だったとチョウドリー教授はいう。
教授によれば、およそ80%の人は食事に食卓塩を加えるが、これは高血圧のリスクを高める習慣だという。
「ご飯を食べる時には塩を振ります。(…)塩と一緒に食べないとご飯を美味しく感じない人もいます」
名古屋大学のマツヤマ・アキコ教授が実施した研究の定性的部門で、ある女性対象者が話したという。
マツヤマ教授は合成保存料の存在により、人々が果物を食べなくなった(もしくは食べる量が減った)ことを話す際、多くの回答者の言葉を引用した。彼らは家で料理できないことが度々あるため、脂っこい屋台の食べ物を食べたり、レストランで食事をしているという。
マツヤマ教授によれば、経済的に自立している人でさえ、金銭的な制約で良い食べ物を買えず、ストレスを受けることがしばしばあると口にしたという。
退役准将で国立心臓財団会長のアブドゥル マリク教授によれば、バングラデシュのような発展途上国では病気や死亡の一番の原因は非伝染性疾患(NCD)だという。
「この脅威と闘うため、近代的な医療設備や予防プログラムが必要です」
マリク教授は話した。
バングラデシュ/The Daily Star Nov 02 2016
http://www.thedailystar.net/city/19pc-urban-poor-suffer-diabetes-1308175
翻訳:長谷川
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