改革で輸出大国へ

改革で輸出大国へ
企業が世界で競う手助けとなる事業の競合性や貿易制度の改善により、バングラデシュは東アジア近隣諸国のように輸出大国となりうる。世界銀行は昨日、新しい報告書を発表した。

バングラデシュは競合性の増加がいかに貧困削減を助けるかという素晴らしい事例である。ダッカ、レ・メリディアンのプログラムで報告書を発表した世界銀行の貿易・競合性世界戦略担当のヴィンセント パルマード首席エコノミストは話す。

「バングラデシュの課題は成功を持続させ、他の分野へ活動を広げることです。」

"南アジアの曲がり角:競合性を高め次の輸出大国を創るための政策"という報告書はバングラデシュが国内企業の生産性を高め、世界的な競争国になる手助けをする4つの梃となる政策を確認した。それらはビジネス環境の改善、グローバル・バリュー・チェーンと企業の接続、アグロマレーションベネフィット(同種産業企業の集積利益)の最大化、企業能力の強化だ。

「東アジア諸国の労働コスト上昇に伴い、投資家やバイヤーは今、バングラデシュを含む南アジアを向いている」
パルマード氏はいう。

そして200万人を超す若者が毎年労働市場へ加わるバングラデシュは今、機会を掌握し、雇用をもっと創出する必要があると補足した。

世界銀行はバングラデシュ政策調査研究所(PRI)と共同で報告書を発表した。

報告書についてAMA ムヒト財務大臣は、バングラデシュは比較的利点のある優位な部門でとても上手くやってきたと話す。

1980年代、主な懸念はいかに人口に対し、食料を賄うかであり、年に3,4は回開発パートナーと交渉しなければならなかったと大臣はいう。

「現在、耕作地が10%狭くなり、人口は過去30年間で2倍になったにも関わらず、私は何の心配もしていません」

報告書によればバングラデシュの輸出は過去10年で13%増加した。だが輸出の80%が衣料品に集中し、多くは低価格製品だ。バングラデシュは衣料製品の品質を改善し、組み合わせ、さらに履物や軽工業や電子といった新たな労働や技術特化型産業へ活動分野を広げ輸出を成長させ続ける必要がある。

報告書によればバングラデシュ企業の約80%が技術刷新を行う一方、多くが既存製品や課程の模倣に限られる。東ヨーロッパやアフリカの平均はもっと高い。

南アジア企業を国際的な良い機会へより良く結び、触れさせるため、バングラデシュや他の南アジア諸国はグローバル・バリュー・チェーンに参加するという企業能力改善政策を深めるべきだと報告書は記す。そのことは輸出業者が必要な物を輸入することをより簡単にしたり、貿易物流管理を改善し、徐々に関税を引き下げることを必要とするだろう。

政府の援助と共に企業は、社員や責任者研修に投資し、新しく新製品や新課程を導入し、さらに売買やマーケティング、在庫管理でインターネット利用幅をより広げることで生産効率と競合性を高めることができる。

「バングラデシュの競合可能性を実現するため、国は貿易政策やビジネス環境の改善に照準を合わせることから始める必要がある」
世界銀行バングラデシュ担当キミアオ ファン責任者は声明で述べた。

「政策と権限付与環境を正しく定めれば、バングラデシュが次期輸出大国になれない理由がない」

ウェンディ ジョー ウェナー国際金融公社バングラデシュ局長は、民間投資の増加がより多くのより良い雇用創出の鍵であり、バングラデシュにとって重要な開発目的であるという。

「民間部門の成長にとって重要な競争力の強化は、投資環境を改善する政策支援や、グローバル・地域市場との統合することが必要です」

南アジアではインフラ投資に2兆2千億ドル(240兆円)必要で、バングラデシュのインフラ投資必要額も高くなる。

PRIのアサン H マンスール局長は南アジアの動向は近年、主にインドやバングラデシュによって引っ張られていると話した。実際にバングラデシュはいつくかの社会・経済指標でインドに比べて上手く事が運んでいる。中国で労働人口の年齢や労働コストが上昇し、それが南アジアやバングラデシュに機会を創っていると補足した。

英国ウルスター大学経済開発学部のSR オサミ教授は、各国は様々な部門の事業に手を広げるのではなく、比較的優位性のある分野に踏み込むことに目を向けるべきだと話した。

モハマディグループのラバナ ハク社長はラナ・プラザの崩壊を受け、再建は支援の有無に関わらず進んでいると話した。
「バングラデシュはこの数年で、世界基準に最も適合した国の1つになるでしょう」

ACI社のアリフ ダウラ社長は農業の生産性向上を呼びかけた。
「もし我々が使用する国内の土地の半分で農作物を栽培し、生産性を2倍にできたとしたら、産業目的などのために土地を解放することができます」

バングラデシュ投資開発機関のカジ アミナル イスラム局長は、政府は事業に影響を与える刺激策を含めて要素を見直していると話した。

報告書は保税倉庫制度の拡大、段階的な関税引き下げ、世界規模のバリュー・チェーンにつながる税関、港湾、物流管理の持続的な改善を呼びかけた。

パルマード首席エコノミストはバングラデシュが毎年1%関税率を減らすために動いていることを知ったという。
「これは良いニュースです」

バングラデシュ/The Daily Star Nov 15 2016
http://www.thedailystar.net/business/reforms-can-make-bangladesh-export-powerhouse-wb-1314868

翻訳:米澤 
#バングラデシュ #ニュース #輸出 #政策