国内IT企業コムリンク・インフォ・テックは、金融機関業務を自動化し、合理化するための新しいソフトウェアソリューションを考案した。
ソフトウェア企業情報管理システム(EIMS)は、市内のルメリディアンホテルで昨日始まった2日間のバングラデシュ銀行サミットで発表された。
国際的なイベント管理会社フレミング(Fleming)がサミットを組織し、銀行家とIT専門家を1つのプラットフォームに集めた。
「EIMSはペーパーレスオフィスを実施するプラットフォームです。ソフトウェアはクライアントの生活を楽にしてくれるでしょう」
コムリンク・インフォ・テックのアムジャド H カーン会長は話した。
このソフトウェアは官公庁や教育機関、法律事務所、保健医療サービスプロバイダーなど、他の組織にも役立つだろうと会長はいう。
EIMSは書類ライブラリを管理することで紙ベースオフィスをきれいにし、ペーパーレスオフィスへ自動化するなど、幅広いサービスを銀行に提供する。
このシステムを使用することで、銀行などあらゆる組織で完全な融資申請プログラムを管理することができる。すべての融資状況はオンラインで管理し、追跡するように設計されている。
「このソフトウェアは紙の書式を簡単、迅速にデジタル化できるため、銀行のコストと時間を削減できます」
会長は話した。
バングラデシュの銀行は国内IT企業が開発した低コストのソフトウェアを入手できるにも関わらず、コストのかかる外国のソフトウェアを使って業務を行っている。およそ12の銀行が10年にわたって国内ソフトウェアを使ってきたが、今のところセキュリティ上の懸念は生じていない。コムリンクの取締役ラトファニージャ サウディア カーン氏は、外国で開発されたEIMSソフトウェアは250万ドル(2億タカ=2.8億円)するが、国内で作られたソフトウェアははるかに安いという。
「ソフトウェアのため、誰かに手数料を払う必要はありません。私たちは価格が高くならないようすべてコントロールしています」
カーン氏は求められたソフトウェアの価格を明らかにせずに話した。
サミット開始前、バングラデシュ銀行(BB)のSK サー チョードリー副総裁は財政安定のためのマクロプルデンシャル政策(金融システム全体の安定を確保する政策)に関する演説を行った。
金融安定を脅かす可能性のある金融システムのリスクを特定、監視、予防するため、マクロプルデンシャル政策が行われると副総裁は話した。
BBは企業の"ウォッチリスト"を準備するため、"大型融資用中央データベース"を開発し、「システミックリスク*1ダッシュボード」の準備を進めているという。
またバングラデシュとの関係で、ダイナミックなプロビジョニングシステム*2を導入するよう動いている。さらに2つ以上の健全性監督ツールがすでに導入されたとチョードリー副総裁は話した。
バングラデシュ銀行経営研究所(BIBM)のトゥフィク アフマド チュードリー所長は最新ITベース決済システムを採用していても、バングラデシュはサイバー脅威を忘れてはならないと話した。サイバーセキュリティ問題はBBの準備資金強盗とATM詐欺で最近浮上しているという。
「サイバーセキュリティ問題はバングラデシュの銀行にずっと無視されてきたため、銀行業務情報や重要なインフラはサイバー攻撃に対して脆弱化しています」
チョードリー副総裁は話した。また最新の支払システムについて、エンドユーザーへの啓発を強調した。
国内外のIT専門家や事業家は現金自動預払機(ATM)やオンライン・モバイルバンキング、信用保険、国境を越えた銀行同士の決済ネットワークなどの製品について話し合う予定だ。
バングラデシュから50人以上の銀行がサミットに出席した。参加銀行はそれぞれ700~800ドル(7万6318円~8万7220円)支払う必要があった。
BIBMの研修局長オーサン ハビブ教授も講演した。
*1 1つの金融機関が決済不能になることでその影響が連鎖的に波及し、金融システム全体機能が混乱してしまう危険性
*2 ネットワーク設備やシステムリソースなどを事前に用意しておき、ユーザーの要求に応じてそれを割り当てて迅速にサービスの提供を行うこと
バングラデシュ/The Daily Star Nov 16 2016
http://www.thedailystar.net/business/commlink-launches-automation-software-financial-institutions-1315234
翻訳:吉本
#バングラデシュ #ニュース #金融機関 #ソフトウェア
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