人に技術を

人に技術を
バングラデシュを2021年までに中所得国にするという政府展望に不可欠な要素は、デジタルバングラデシュの発想だ。ほとんどの機会がグローバル化した21世紀の現代社会を実現する上で、情報通信技術(ICT)の重要性を認識することがコンセプトだ。

シェイク ハシナ首相が概説したように、デジタルバングラデシュは急速に変化する世界とICTを結ぶ事が出来る人材を育成すること、市民を意味のある方法で相互に結び付けること。民間部門と市場の生産性と競争力を改善すること、そしてすべての市民にサービスを提供することだ。

4分野すべてで進歩がみられたが、これまでの進歩が最も重要であることは、これらの優先事項の最後に関連しする。

3Gモバイルネットワークの導入やインターネット単価の引き下げは、国内でのインターネット速度とインターネットアクセスの向上に貢献している。

オンラインでのお金のやりとりは今では一般的で、公共料金の支払い、公共試験の結果へのアクセス、列車のチケットの購入はすでにオンラインで行われている。

政府は全国に4547のユニオンデジタルセンターを含む5275のデジタルセンターを設立し、それぞれ50~200のデジタルベースサービスを提供している。この取り組みを通じ、農村居住者でさえ村でオンラインに繋ぐことができるようになった。

また公共政策と構想は携帯電話ユーザー数が約1億3千万人に達し、インターネットユーザー数が6400万人を超えるという長期的な増加を促した。

100人あたりの電話回線数を測定する電話回線密度に関していえば、2009年には30%だったものが、わずか2年後に47.08%に上昇した。政府は2021年に電話回線密度を100%とする目標を達成しようとしている。

ICTの利用拡大はバングラデシュ経済に大きな恩恵をもたらす。

ICTは現在の労働集約的な国家経済を、将来知識ベースのものに変える可能性を秘めている。

バングラデシュはICTを「推進力セクター」と位置づけ、それは改革、雇用創出、産業成長のスピードアップ、ガバナンスの改善、包摂の促進など、社会経済の急速な進展の鍵を握る。

このようにデジタルバングラデシュの考え方は管理におけるICTの使用、より効率的にするための管理システムとガバナンスシステム、縦の政府機関間、横の政府と市民間の水準における透明性と説明責任を組み込む。

ICT部門は革新を行う者や機関がより迅速で使いやすい公共サービス提供システムを提供する上で、さらなる利益を上げるための革新資金を導入している。

他のICTに焦点を当てた政府の取り組みを補完するため、公共部門と民間部門のICT努力の促進を促進することは2015~16年度のICT部門の優先事項であり、4千万タカ(5642万円)が77のイノベーション促進・開発プロジェクトに使われた。

ICT部門は大学、博士課程、博士後期のレベルで、IT研究のための公立および私立大学生に約2千万タカ(2821万円)の奨学金を貸与した。

また教授、研究者、優秀な学生に国内外のICTイベントを開催するための資金を提供している。

ある革新資金はカリアコイル(Kaliakoir)のボンゴボンドゥハイテク都市とともに設立されたジャナタ・タワー・ソフトウェア技術公園、ジョソール(Jessore)のシェイクハシナソフトウェア技術公園、そしてシレット(Sylhet)のハイテク公園の設立に使われ、失業中の青少年へ雇用機会の提供が急速に進んだ。

2041年まで先進国となるバングラデシュ政府の夢を実現するため、このような取り組みのすべては2021年までに真のデジタルバングラデシュを達成する方向に向かっている。

The Daily Star Nov 20 2016
http://www.thedailystar.net/business/taking-technology-people-1317451
翻訳:松本
#バングラデシュ #ニュース #グローバル化 #ICT