海外投資を引き寄せ、輸出を増加させる手助けになるとして、アジア開発銀行(ADB)は100の経済特区(SEZ)を設立するバングラデシュの取り組みに賛意を表した。
SEZは輸出経済でより多くの海外企業と結びつくと、今月初旬に発表されたアジア経済総合レポート2016は記す。
アジア太平洋地域の48カ国を対象にしたADBレポートは、貿易、金融、移住、送金、地域連携、集積化問題を、域内の海外直接投資(FDI)成長の背景にある要素とともに特別章で検証している。
2014年、輸出を促進するための経済特区(輸出加工区)はバングラデシュにたった8区しかなかった。諸外国ではカンボジアに14区、インド199区、カザフスタン10区、中国1475区、フィリピン312区、スリランカに12区あった。
バングラデシュは今後15年で経済特区を100区に増やし、2030年まで、経済区からの製品輸出で新たに400億ドル(4兆6981億6千万円)の収益を上げることを目標にしている。国内輸出加工区の工場からの輸出は前会計年度66億7千万ドル(7834億1819万円)で、前年に比べ9.16%増加した。
ADBレポートは、取引関係を強化し、海外直接投資を誘致するよう呼びかけた。それはアジア太平洋地域の成長に貢献し、貿易保護政策からの立ち直りを助けるだろう。
FDI利益は必然的なものではないとレポートは注意を促す。様々な種類のFDIが様々な利益をもたらすが、ある国で作用することが、他の国では必ずしも作用しない可能性もある。
「例えば工業へのFDIは、ホスト国と国際的なネットワーク関係を強化する貿易促進FDIより、有益ではない」
ホスト国の優れたガバナンスや機関の質は、外国投資家とその投資利益を尊重する政府の責任を示すものだ。
「この条件でなければ、FDIはこのように大きく上昇しなかっただろう」
だがレポートは比較的、貧弱なガバナンスで発展する経済でも、事業環境の改善により、FDIの流入を増加させることができるという。
バングラデシュは海外からの送金受け取りで5位だった。バングラデシュは昨年、ベトナムやインドネシア、スリランカ、ネパールより多く受け取ったが、インド、中国、フィリピン、パキスタンに後れを取った。
レポートはさらに国々の不良債権(NPL)を比較する。
バングラデシュは2015年、9.3%のNPLがあることをレポートは示す。地域5カ国(パキスタン、ブータン、アフガニスタン、モルディブ、タジキスタン)のNPLはバングラデシュより高かった。
ADBが支援するバングラデシュの鉄道改修プロジェクトが、鉄道システムの国家間の接続を改善しているとレポートは記す。ブータンにある税関やドライポート(内陸にある載せ換えターミナル)、インドにある税関や総合検問所など、国境にある施設の改善が国境をまたぐ処理を早め、効率を上げているという。
バングラデシュ/The Daily Star Dec 20 2016
http://www.thedailystar.net/business/adb-praises-efforts-build-economic-zones-1332421
翻訳:米澤
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