政府は茶産業に3万人の正規雇用を作り出し、労働者の生活水準を上げ、生産量を増やすため、茶業界に対し、97.6億タカ(145億円)の予算を含めたロードマップを作成した。
商務省が作成した草案は政府高官の承認を受けるため、すぐに提出される。
予算総額のうち、83.4億タカ(124億円)は融資に回され、残りは補助金になる。ロードマップは2016年から2030年まで実施される。
草案によると、資金は政府が自身の財源から提供する可能性がある。
その場合、銀行金利または補助金利で、バングラデシュ・クリシ銀行やラジシャヒ・クリシ・ウンナヤン銀行から融資を受けられる。
資金は開発パートナーであるECやDFID(英国国債開発省)、JICA(日本国際協力機構)、UNDP(国連開発計画)、ADB(アジア開発銀行)、WB(世界銀行)が提供する可能性もある。
草案には、政府と開発パートナー、両方から資金を調達することができるとある。
バングラデシュには162の茶園がある。茶園のうち149カ所は活発に生産しているが、13カ所は不況だと認識されている。現在、5万9018ヘクタールの土地で茶を生産する。
政府は短期計画の下、農業利用が可能な土地5868ヘクタールのうち、2千ヘクタールで茶栽培を拡大するつもりだ。
茶栽培をしているものの、古くて不採算な耕作地1万ヘクタールのうち、3850ヘクタールには新しい苗木が植えられる。
草案によると、96茶園は設備の整った工場を持ち、 18茶園の工場の機械は低品質で、48茶園には工場自体がないという。
高品質茶を生産するため、近代的な工場を持たない茶園は最先端の設備を導入しなければならない。またバングラデシュ茶調査研究所の能力を発展させなければならないと、草案は記す。
2013年、茶園内におよそ39万238人が住んでいた。そのうち20万2923人が男性で残りが女性だった。
登録された労働者数は10万6204人で、51.44%が女性だった。また一時雇用の労働者が2万8313人いた。
茶園労働者は健康や栄養失調に苦しんでいるというが、医療施設を持っているのは23%の茶園だけだ。
バングラデシュの紅茶消費量は日々増加し、2025年の年間需要は1億2943万キロに達すると見込まれる。
現在、1ヘクタールから1270kgの茶が取れ、茶園の平均使用率は51.42%だ。
茶の生産性を向上させる余地はある。特にバングラデシュ北部地方と3つの丘陵地帯で茶栽培を増やすことができる。
茶園使用量を55%に増やし、新しい苗木を植えて生産量を1500キロ/ヘクタールにすることで、2025年には162茶園で1億1千万キロの生産が可能になる。
ロードマップでは茶園労働者の生活水準を上げるため、1万5千棟の労働者住宅や1万5千のトイレ、40の深堀り井戸、4500の手掘り井戸を建設する計画が記されている。
草案によれば、少なくとも今後50年間で、さらに3万人の正規雇用が創られるという。
バングラデシュニュース/The Daily Star Dec 27 2016
http://www.thedailystar.net/business/tk-976cr-plan-liven-tea-industry-1336027
翻訳:吉本
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