政府、農業用アプリを開発

政府は昨日、1510万農家世帯の作物生産技術の向上を目的とした、3つの携帯電話アプリを立ち上げた。

“農家デジタルティカナ”、“農家の窓”、“農薬処方”と名付けられたアプリは、農業情報が不足しがちな地方の農業振興局職員を支援する効果も期待されている。

3人の農業振興局職員が考案したこれらのアプリは、パソコンと携帯両方で見られる写真データベースと、オンラインとオフラインの両方でアクセスできるテキストが含まれる。

「食糧生産で遅れをとっているのなら、私たちは何かに依存し続ける必要があります。農家へサービス提供を広げるため、私たちはあらゆる手段を取るつもりです」
ダッカカマルバリのAKMジアスディン・ミルキー公会堂で開かれた立ち上げ式典で、モティア・チョードリー農業大臣が話した。

内閣府の“情報へのアクセス(a2i)”プログラムと農業振興局(DAE)が共同でこの式典を開催した。

アプリ開発担当者は、農家が作物をより効率的に栽培し、害虫の攻撃を防ぎ、毎年作物に大量の被害を与える病気を抑制することに焦点を当てたと話した。

国際米研究所(IRRI)が設立した米知識銀行によると、農家は害虫や病気の被害により、毎年推定37%の米を失っているという。

だが“農家の窓”を使うことで、農家や振興局職員は水田に発生した病気を簡単に特定することができる。農家は病気とそれに対処する方法について学ぶため、携帯電話画面で特定の種類の病気を示す画像を選択する。

アプリには主要作物を含む120品目、1千以上の病気に関する情報が入っている。

アプリ開発者で郡農業官のMdアブドゥル・マレック氏は、農家が困っている病気に対し、自分が的確なアドバイスができなかったことが、アプリを開発したきっかけになったと話した。

「写真画像を使うことで、その病気の特定や対処方法の提案に役立つだろうと考えました」
マレック氏は式典で話した。

“農家デジタルティカナ”を使えば、病気や肥料不足を特定すること以外に、生産や収穫、加工技術、害虫や病気の防除方法について学ぶことができる。

アプリは遠隔地にいる農家が最新方法で対処できることを可能にする。

「多くの悩みを抱えていたジャムナ川沿岸の農家は、わざわざ私たちのところまでやって来なければなりませんでした。アプリによる援助拡大で、彼らの苦労は減るでしょう」
“農家デジタルティカナ”の開発者ムハンマド・シャハダット・フサイン・シディクル氏は話した。

“農薬処方”は農家が害虫と戦い、作物を守ることができるよう、容易に入手できる情報が入っている。

開発したスカルポ・ダス氏は、一般名、入手可能なブランド名、内容量、塗布方法、製造業者に関する有効情報など、農家がその作物で使う農薬を特定するためにアプリを作った。

アプリは政府の植物防疫当局が承認したすべての農薬名を網羅している。

「農業振興局職員が何千もの農薬名を覚えておくことは難しい。このアプリはそんな問題を解決してくれるでしょう」
スカルポ氏は話した。

農家が確実にアプリを使うため、1万5千人の政府職員の研修が行われた。

農業省のモハマド・モイヌディン・アブドラ局長は、作物生産量は最適水準に近づいているという。

「イノベーションなしで成果を持続させることは難しいでしょう」
モイヌディン局長は農家にアプリを勧めるべきだと話した。

DAEのMdハミドゥル・ラーマン局長は、来月から農家にアプリを使ってもらうため、すぐ職員が動き始めるだろうと話した。

バングラデシュ/The Daily Star Jan 05 2017
http://www.thedailystar.net/frontpage/farming-solution-fingertips-1340560

翻訳:吉本
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