小麦の国際価格が安かったことで国内消費量が増加し、今会計年度上半期(7月~12月)、小麦輸入は勢いを保った。昨日輸入業者が話した。
食糧省がまとめたデータによると、上半期の小麦輸入量は290.6万トンで、前会計年度より48%増加したという。
このうち96%は民間業者による輸入だった。
「全体的な消費は増えつつあります。理由の一つは小麦粉と米の価格差です。小麦粉は米よりも安いのです」
ナラヤンガンジ(Narayanganj)県に貿易拠点を持つラクヤ小麦粉産業の経営者で、ナラヤンガンジ自動製粉所組合会長のシェイク・ワゼド・アリ氏は話す。
低い国際価格の恩恵を受けるため、ほぼ全ての輸入業者が小麦を輸入したという。
小麦の生産量が上昇したことで、国際市場価格は低下した。米国農務省(USDA)は12月、2016-17年度の全世界の小麦生産量予測を1年前から2.1%引き上げ、7億5100万トンとした。
世界銀行の価格データによれば、2016年の10月から12月期、米国の硬質赤冬小麦は1トン当たり148.1ドル(1万7156円)で取引されていたという。これは昨年の取引価格179.6ドル(2万805円)よりも低い数字だ。
同期間中、軟質赤冬小麦は1トン当たり164.3ドル(1万9033円)で取引された。昨年の取引価格は200.6ドル(2万3238円)だった。
昨日のダッカ(Dhaka)の小麦粉販売価格は1キログラム当たり24タカ(35.4円)~32タカ(47.3円)で、先月の25タカ(37円)~34タカ(50.3円)よりも安かった。
バングラデシュ貿易会社によれば、昨日の玄米価格は1キログラム当たり35タカ(51.7円)~38タカ(56.2円)だったという。
USDAは2016-17年度、小麦輸出が増加するという予測を出した。
「アジアやブラジルの輸入需要が高まったことで国際取引は加速し、記録を更新する勢いです」
バングラデシュに関してUSDAは、小麦の輸入予測を40万トン引き上げ、今会計年度に510万トンを輸入するだろうとした。
業界の経営者は、食品加工産業や製菓産業の拡大や健康意識の高まりが、小麦の消費を後押ししたと話す。
バングラデシュ農業研究所・小麦研究センター責任者のナレシュ・チャンドラ・デブ・バルマ氏によれば、国内の小麦消費量は年10%の勢いで成長しているという。
「近年、多くの製粉所が新規に稼働を始め、既存製粉所の一部も生産力を拡大しました。製粉所の需要を満足させるにはより多くの小麦が必要です」
輸入業者シティグループのビシュワジト・サハ総支配人は話す。シティグループの小麦粉生産力は倍増し、1日1500トンになった。
バングラデシュの小麦消費量は年間500万トンだが、国内生産量ではその4分の1しか賄えない。バングラデシュ統計局によると、2015-16年度の小麦生産量は134.8万トンだったという。
農業普及局の予備データによると、今冬の小麦作付面積は44.3万ヘクタールで、昨年の44.4万ヘクタールからわずかに減少した。
バングラデシュ/The Daily Star Jan 06 2017
http://www.thedailystar.net/business/wheat-imports-soar-low-global-prices-1341229
翻訳:長谷川
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