シェイク・ハシナ首相は昨日、バングラデシュにいるミャンマー人を連れ帰るよう、ミャンマー側に要請した。
ミャンマーのウチョーティン外務担当国務大臣が首相官邸を訪れた際、そう呼びかけたと、UNBは報じた。
首相は両国は議論を通じて、難民問題を解決できると話した。
ウーチョーティン外務担当国務大臣は会談中、アウンサンスーチー国家顧問からの手紙を首相に渡した。
イウサヌル・カリム首相報道官は会談後の記者会見で、首相はバングラデシュのテロに対する"ゼロ・トレランス"(原則に則り、厳しく処罰する)政策を繰り返したと話した。
「バングラデシュは武装グループが自国領土を使うことを、どの近隣諸国にも認めていません」
報道官は首相の言葉を引用した。
首相は両国間の今の関係に満足を表し、バングラデシュは近隣諸国との関係を重視していると話した。
「ミャンマーとの関係をさらに強化するため、必要なことは何でも行います」
バングラデシュの見事な社会経済発展を強調した首相は、これらの経験からミャンマーは学ぶことができると話した。
またアウンサンスチー氏をバングラデシュへ招待した。
ウーチョーティン外務担当国務大臣は、国境連絡事務所の設置に重点を置くという。また両国間の情報交換の必要性を強調した。
バングラデシュ側からは外相、司法長官、外務局長、ミャンマー側からは在ダッカミャンマー大使が同席した。
<外務省との会議>
ミャンマーのウーチョーティン外務担当国務大臣は午後、パドマ迎賓館で、バングラデシュの外務省職員と2国間会議を行った。
ラカイン州からロヒンギャが流入してくることに深刻な懸念を表明したバングラデシュ側は、ロヒンギャの脱出をすぐに止めさせ、バングラデシュに長年滞在しているミャンマー国民全員を帰還させるよう要請した。
またラカイン州のイスラム教徒が直面する問題の持続可能な解決策や、帰還プロセスについて議論するため、ミャンマー側と協力する用意があると表明した。
バングラデシュ代表団は外務大臣が率い、ミャンマー代表団3人はアウンサンスーチー国家顧問の特使でもあるウーチョーティン外務担当国務大臣が率いた。
ミャンマー代表団は、避難民30万人の一部である2415人を連れ帰ると話したが、長年バングラデシュに住んでいる大勢の未登録ロヒンギャについてどうするか、結論は出ていないという。
バングラデシュ代表団は会合の中で、昨年10月9日以来、少なくとも6万5千人のミャンマー国民がバングラデシュへ避難してきたと話した。バングラデシュには30万人以上のミャンマー人が滞在している。
またミャンマー代表団に対し、ロヒンギャムスリム(イスラム教徒)が国境を越えて避難する必要のないよう、ラカイン問題の"根本的な原因"への緊急対処を要請した。
バングラデシュ側はロヒンギャ問題の解決はミャンマーの責任であることを明らかにし、ロヒンギャ問題解決のため、近隣諸国と協力することを再確認した。
またラカインからの流入を止め、バングラデシュに滞在するロヒンギャが安心して帰還できるよう、迫害と民族浄化を直ちに停止するよう要求した。
ミャンマー代表団は治安部隊による虐待疑惑を否定したが、ロヒンギャ武装勢力が9人の警官を殺害した10月9日の事件をきかっけに、ラカイン州にミャンマー軍を出動させたことは認めた。
Mdシャヒドゥル・ホック外務局長と外務省高官らがこの会議に参加した。
当局によると、現在、コックスバザール(Cox's Bazar)のナヤパラとクチュパロングキャンプにいる登録避難民の数は、約3万3千人に達したという。一方コックスバザールや隣接地区全体で、30万人以上の未登録ミャンマー国民が暮らす。キャンプにいる避難民は迫害を恐れ、帰還することを拒否していた。
バングラデシュにいる未登録ロヒンギャは、地域の環境を悪化させ、社会問題を引き起こしている。またバングラデシュ国民の海外雇用市場にも悪影響を及ぼす。
ロヒンギャは1970年代後半から、仏教徒が大多数を占めるミャンマーから脱出を始めた。最大の脱出は推定25万人がバングラデシュへ脱出した1992年だった。彼らの大部分は国連難民高等弁務官の監督の下、両国間の合意に基づいて送還された。
バングラデシュ/The Daily Star Jan 12 2017
http://www.thedailystar.net/frontpage/stop-rohingya-influx-take-them-back-1344133
翻訳:吉本
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