世界中の携帯電話事業者を代表するロンドン拠点の業界団体GSMAの調査報告書によれば、携帯電話技術・サービスは2015年、バングラデシュの国内総生産の6.2%にあたる約128億ドル(1兆5千万円)を生み出した。
そのうち、賃金や税、事業剰余金で38億ドル(4352億円)、製品やサービス供給網へ投資資本を提供する部門で14億ドル(1604億円)が生み出された。
携帯電話技術によってGDPにもたらした効果は、76億ドル(8706億円)だったという。
携帯電話業界が直接もたらした38億ドル(4353億円)の内訳は、事業者が58%、本体製造業者が1%、インフラ設置業者が12%、販売事業者や小売業者が25%、アプリやその他のサービス事業者が4%を占めた。
業界はこの年、直接的、間接的に76万5千以上の雇用を創出した。昨日発表された“経済への影響:バングラデシュ携帯電話業界”と題された報告書は記す。
現在、バングラデシュは近隣諸国より所得が低いにも関わらず、携帯電話市場開発の測定基準では地域平均に近い成果を出している。
バングラデシュは加入率で著しく地域平均を上回っている。一方、モバイルインターネットと3Gの接続数はわずかに下回る。
バングラデシュの加入率は53%で、インドの48%、南アジア地域の50%より高い。
モバイルインターネット普及率は33%で、インドや南アジア地域とほぼ同じだ。近隣諸国のモバイルインターネット普及率は35%、南アジア地域では34%だ。バングラデシュの3G接続数は20%で、インドより高いが、南アジア地域の21%より低い。
公共貢献についていえば、携帯電話業界は普通税や携帯従量税、帯域免許で、2015年の政府歳入の約10%にあたる24億2千万ドル(2772億円)を生み出した。
帯域の割り当て処理や模擬オークションのため、GSMAはダッカ市内のパン・パシヒック・ショナルガオンホテルでワークショップを開いた。
「GSMAインテリジェンスの調査結果は、携帯電話がバングラデシュに貢献しているという事実をはっきりと示しています」
GSMAのブレット・ターヌットザー氏は話した。
「確実に増加する政策の枠組みを体系的に追い、市場の現状を認識し、投資や革新への規制上の障害を取り除くことで、バングラデシュ政府と国民は将来、多くを達成するでしょう」
ブレット・ターヌットザー氏は補足した。
2020年までに携帯電話業界は170億ドル(1兆9千億円)の経済価値を生み出すと予測される。
この予測は好条件のマクロ経済環境と、携帯電話業界市場の需要と供給の適度な拡大に基づいている。
先日開かれたバングラデシュ携帯電話事業者協会による予算案説明会では、2013-14会計年度、携帯電話業界はGDPの2.63%に寄与したと述べられた。2012-13会計年度は2.56%だった。
雇用機会も2016年の78万件から2020年の85万件へと拡大される見通しで、9%の増加となる。
バングラデシュ/The Daily Star Jan 19 2017
http://www.thedailystar.net/business/mobile-industry-accounts-62pc-gdp-1347517
翻訳:米澤
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