2030年に28位の経済国家へ

バングラデシュはオランダやオーストラリア、スペイン、タイ、マレーシアなどの国々をしのぎ、2050年までに世界で23番目に大きな経済国家となる潜在力を持っている。プライスウォーターハウスクーパース(PwC)による。

PwCはさらに、バングラデシュは2030年までに28番目に大きな経済国家となると予測した。2016年予想は31位だった。

だがこの上昇は若者育成に向けた雇用創出のため、国がどれだけ動くかによると、"長期予測:2050年までにいかに世界経済は変化するか"と題した報告書は記した。

報告書は購買力平価(PPP)に基づいて、世界のGDPの約85%を占める32カ国を順位付けした。

PPPは、2つの同じ品物が別々の国で同じ値段だということを前提にした貨幣の評価方法だ。

PPPに基づくと、バングラデシュのGDPは2016年の6280億ドル(70兆7177億円)から上昇し、2050年に3兆640億ドル(343兆5663億円)になるという。

報告書は世界経済は人口成長を凌駕し、2050年までに2倍の規模となると予測する。

平均の年間成長率は約5%だが、若い労働人口が急成長するおかげで、ベトナム、インド、バングラデシュは2016~2050年で最も早く成長する経済国家となる可能性を持つ。

だがこれを実現するためには、長期経済成長の要因となる労働人口の急成長を確保するため、より強力なマクロ経済基盤や制度、大衆教育が必要だ。

中国は2050年まで、世界最大の経済国家になるとPwCは予測する。一方でインドがアメリカより勝り2位になると予測する。インドネシアは4位に上昇できる可能性を持つ。

ヨーロッパ連合のGDP割合は、世界の10%以下まで低下する可能性がある。

パキスタン、ナイジェリア、ベトナムはこれからの35年で最も大きく上昇すると予測する。経済の多様化や制度、インフラ脆弱性への対応にかかっているが、現在22位のナイジェリアは14位に上昇すると予測する。

ベトナムは32位から20位へ、パキスタンは24位から16位へ上昇する可能性を持つ。

強力な新興市場国家はフィリピンだ。2050年までに順位を9つ上げ、19位へ上昇する可能性がある。

中国の人口年齢と実際にかかる人件費の上昇で、世界の多国籍企業はオフショア事業をベトナムやバングラデシュ、インドネシアのようなさらに安い国へ移しつつあると、PwCの報告書は記す。

人件費の上昇と実質所得の伸びに伴い、国内需要が価格を押し上げる。そのことはヨーロッパ諸国に対する中国の輸出業者の競争優位性が弱まることを意味する。

だが中国経済が再びバランスを取り戻して成熟すれば、中国は欧米企業にとり、販売やビジネスをする上でさらに魅力的な市場となるだろう。

バングラデシュ/The Daily Star Feb 09 2017
http://www.thedailystar.net/business/bangladesh-can-become-28th-largest-economy-2030-pwc-1358260
翻訳:米澤
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