製薬業輸出は今後5年で年間10億ドル(1112億円)になる可能性を秘めているが、そのためには政府の支援が必要だ。評論家らが27日のセミナーで話した。
製薬部門の輸出額は年間1億ドル(111.2億円)に満たないが、産業規模が年間16%で成長していることもあり、薬品製造企業は10億ドル達成に楽観的だ。一部の国内企業は規制の厳しい米国や英国市場にも進出している。
医薬品輸出に対する奨励金や、世界クラスの薬品研究所の建設が、目標達成へ導くという。
「政府がこの部門のポテンシャルを考慮し、次回の予算で輸出奨励金を告示してくれることを期待しています」
バングラデシュ製薬協会(BAPI)のナズムル・ハッサン会長は話した。
BAPIは第46回総会と並行して、"バングラデシュの製薬業:過去、現在、そして未来"と題した討論会を開催した。ハッサン氏はBAPIの会長に再選出された。氏によれば、バングラデシュは医薬品の最も安価な仕入れ先の一つだが、最新の薬剤試験研究所が必要とされているという。
薬剤試験は費用が掛かるが、輸出の際には必須であるという。
「バングラデシュに試験研究所があれば、低コストで試験を行えます」
過去7年間、医薬品の輸出はおよそ25%の勢いで伸びている。輸出促進局のデータによれば、今2016-17会計年度の当初8カ月間(7~2月)の輸出額は昨年度同期の9.94%増、6019万ドル(66.9億円)だという。
国内市場規模は2016年時点で20億ドル(2224億円)に達し、国内需要の97%を満たしている。
世界貿易機関(WTO)による医薬品の特許放棄の延長が、製造ベースの強力成長をけん引している。
2015年11月、WTOのTRIPS(知的所有権の貿易関連側面)協議会は後発発展途上国に対し、医薬品特許の適用とデータ保護を2033年まで免除した。
現在バングラデシュには257の製薬企業が登録され、このうち194社が操業している。業界全体では様々な形態の薬剤商品がおよそ5600種類作られている。
市場シェア上位企業はスクウェア、インセプタ、ベキシムコ、エスカイエフ、オプソニン、レナタ、ACI、アクメ、アリストファーマ、ドラッグ・インターナショナルといった製薬企業が名を連ねる。
事務局長に再選出されたBAPIのS・M・シャフィウッザマン氏によれば、バングラデシュは現在127カ国に薬剤を輸出しているという。
「2033年までには最大の輸出部門となるでしょう」
ザヒド・マレク保健・家族・福祉担当国務相は討論で、政府は製薬業を最大輸出部門にするため、必要な支援を提供すると発言した。
BAPI諮問委員会のサルマン・F・ラーマン氏は、今後5年間で製薬部門に適切な動機付けと政策支援があれば、輸出額は増加するだろうと話した。
The Daily Star Mar 29 2017
http://www.thedailystar.net/business/pharma-sector-can-earn-1b-exports-within-five-years-1383007
翻訳:長谷川
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