生きるための闘い

生きるための闘い
男の子ではなく女の子を生んだため2度離婚したファテマさん(30歳)は、移動式文房具店の経営で暮らしを支えている。

バングラデシュ北部、ニルファマリ(Nilphamari)県サダー(Sadar)郡パシュチム・ダルワニ村のファテマさんは、3人の娘の教育費を稼ぐため、リキシャバンを改造した文具店で色んな学校や村へ行って商売してきた。

「土地を持たない父親は、私が12歳のとき、サティパラ村の男に嫁がせました」

「結婚5年目で2人目の娘を産んだ時、夫は男の子を産まないという理由で離婚を言い出しました」

離婚後、2人の娘を連れて実家に帰り、家事手伝いとして働き始めた。

「地元有力者が年寄りと2回目の結婚を取り持ちました。ファティマは女の子を産んだため、また離婚させられました」
父親のラジャブ・アリさんは話す。

2012年、ファティマさんはヤギや鶏を売って2千タカ(2774円)工面し、文房具を売る商売を始めた。手工芸品や糸、チョコレート、プラスチック商品を仕入れ、村を回って販売した。

1日150ー200タカ(208ー277円)というわずかな収入だったが、2人の娘を地元の学校へ入学させた。

だが3年前、バスケットを頭に乗せてプルハット村を歩いていたとき、地方議員のアザッドゥザマン・ヌール氏と話したことが忘れられない1日になった。

翌日、議員は商売がうまく行くよう、リキシャを1台提供してくれたのだ。

「リキシャバンでより多くの商品を持ち運べるようになり、遠い村にも行けるようになりました。おかげで毎日300-350タカ(416-485円)へと収入が増えました」

「収入の一部を貯金し、6カ月ほど前、娘の1人を嫁がせることができました」

だが将来についてファティマさんは少し心配がある。リキシャバンを漕ぐとき、膝に激しい痛みを感じるようになったのだ。

「2人の娘も大きくなってきたので、銀行や個人、NGOなどから金融支援が受けられれば、自宅で美容院をやりたいのです」
ファティマさんは話した。

バングラデシュ/The Daily Star Mar 29 2017
http://www.thedailystar.net/country/struggle-survival-1382818
翻訳:吉本
#バングラデシュ #ニュース #移動式文房具店