インターネット利用者とスマートフォン普及率の成長が著しいため、バングラデシュはビデオゲームの市場規模は南アジアで3番目、世界では100か国中61位となっている。
世界のゲームやeスポーツ、モバイル市場に関する戦略情報を提供する大手ニューズー(NEWZOO)によると、バングラデシュのビデオゲーム市場は年間6222万ドル、約50億タカ(68.9億円)に相当するという。
南アジアではインドとパキスタンに遅れは取っているものの、スリランカの前を行っている。ネパール、ブータン、アフガニスタンはトップ100に入れなかった。
この調査報告は最近初めて公開されたもので、2016年12月までに入手できたデータに基づいている。ニューズーがデイリースターに明かしたところによれば、同社は世界市場だけでなく、各国の様々な情報源からデータを収集したという。
インドの市場規模は5.21億ドル(576億円)で世界19位、パキスタンの市場規模は1.09億ドル(120億円)で世界53位だった。スリランカの市場は3452万ドル(38.2億円)相当だった。
「我々の収益予測は、公共・民間企業の四半期決算や、各アプリストアの取引データ、27カ国での顧客リサーチ結果、人口データ、インターネット普及率、経済データといった様々な数値を使用して算出しています」
ニューズーの営業・コミュニケーション責任者クレオ・サーデリス氏は話す。
報告によれば、バングラデシュは2016年時点でインターネット利用者が2646万人存在したとされる。つまり、一人当たり年間平均188タカ(259円)をゲームに費やしていたことになる。
だがバングラデシュ通信規制委員会によると、2016年末時点でのインターネット接続数は6662万件だったとされる。
ビデオゲーム開発者らは、バングラデシュのゲーム市場規模に関する正式な調査は無いものの、この新たな結果は信頼できそうだと話す。
モバイルアプリ・ゲームの開発大手であるMCCのアシュラフ・アビル代表取締役によると、ゲーム市場はバングラデシュのICT市場800億タカ(1,103億円)のうち10%を占めるという。
「ニューズーはこの分野の著名な調査会社で、その調査は信用できます」とアビル氏。
開発者らによれば、ゲーム市場は無料ゲームが大半を占めており、広告市場との繋がりで、市場の総収益の拡大に一役買っているという。
国内初の商業ビデオゲーム開発会社マッシブスター・スタジオのS・M・マーブブ・アラム代表取締役によれば、ビデオゲームを購入しているのはわずか5千~1万人だという。
「90%の人は無料ゲームを求めていますが、これは広告の観点で有益なことです」
ゲーム開発者らによれば、ゲーム市場はインターネット利用者やスマートフォン普及率の強い成長に伴い、非常に速く成長しているという。
昨年、国内のインターネット接続総数は23.1%増加し、スマートフォンの輸入台数は45.72%増の820万台となった。
ソフトウェア情報サービスバングラデシュ協会のムスタファ・ジャッバール会長によれば、ゲーマーの数が日に日に増えていることでゲーム市場は収益面で急速に成長しているという。
「ですが、我々のゲーム開発者は独自のアイデアを出さないため、バングラデシュは後れを取っています。アイデアの大半は模倣です。これにはフラストレーションを抱いています」とジャッバール氏。
国内開発者が国内市場を掌握できなければ、市場は外国企業に占拠されるだろうとジャッバール氏はいう。
政府は28.2億タカ(38.9億円)のゲーム開発プロジェクトを承認した。プロジェクトは来年まで実施され、国際ゲーム市場のうち1千億ドル(11兆円)相当の掌握を狙う。
ニューズーによるランキングでは、中国がゲーム市場規模242.7億ドル(2.68兆円)、インターネット利用者7.47億人で1位となった。2位の米国はゲーム市場が234.6億ドル(2.59兆円)、インターネット利用者は2.51億人だった。
上位には日本(124.3億ドル:1.37兆円)、ドイツ(41億ドル:4537億円)、韓国(40.5億ドル:4482億円)が名を連ねた。
The Daily Star Apr 04 2017
http://www.thedailystar.net/business/local-video-game-market-worth-tk-500cr-study-1385905
翻訳:長谷川
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