インフラ投資の拡大を

バングラデシュは経済成長を抑制する要因に対処するために、インフラ投資を増やす必要がある。評論家やビジネス関係者らが昨20日に意見を述べた。

「企業が十分な道路や鉄道、港を得ることができれば、バングラデシュのGDP成長を1~2ポイント引き上げられます」
ダッカ商工会議所(DCCI)のアブル・カシェム・カーン会長は話す。

DCCIと経済レポーターズフォーラム(ERF)が首都ダッカ(Dhaka)で共同開催した、"2030年への道:優先戦略"会議での発言だ。

資源の効率的活用に重点を置かなければ、現在の政府支出のやり方は機能しないと、参加者は主張する。質の高い教育や技能開発への投資が不十分であれば、成長にも歯止めがかかるという。

バングラデシュは長年にわたりインフラ投資を増やしてきた。2011-12年度20億ドル(2184億円)だった投資額は、2016-17年度は60億ドル(6553億円)に達した。だが近隣諸国の投資に比べれば、その量は全く不十分だ。

DCCIによれば、バングラデシュのインフラ支出は対GDP比のわずか2.85%だという。この数字はベトナムで10%、中国で9%、インド、フィリピン、スリランカで5%となっている。

バングラデシュが外国直接投資(FDI)を引き付けて優位性を保つには、インフラへの投資を増やす必要があるとカーン氏。
「我々は工場レベルでは非常に優位性がありますが、道路や港に関してはその利点が失われます。効率的な輸送部門を持たなければなりません」


政策対話センターのムスタフィズル・ラーマン特別研究員はインフラプロジェクトの費用増大に批判的だ。
「インフラプロジェクトの実施に関する、経営の品質格差も大きな問題です」

現在バングラデシュはインドからクレジットライン(信用与信枠)で45億ドル(4915億円)を受け取っており、両国間では総額90億ドル(9830億円)相当のビジネス協定があったとラーマン氏。

「我々にはこれらのプロジェクトを実施する経営品質があるのでしょうか」
さらに、管理もインフラプロジェクトの適切な実施に不可欠だと補足した。

MA・マンナン財務計画担当国務相によれば、インフラプロジェクトの費用増大は資源の浪費に結び付くという。

浪費された金額は汚職で着服された金額よりも大きいように思えると国務相。

フィナンシャルエクスプレス編集者のモアッゼム・ホサイン氏は、バングラデシュがこれまで潜在能力を発揮しきれていなかったという。
「今は問題を特定するだけではなく、その問題への対処も行う時なのです」

DCCI前会長のアシフ・イブラヒム氏は、国内に投資しやすい環境を作ることを求めた。
「政府は我々の提案を喜んで受け入れますが、実施に関して、いまだに大きなギャップが残っています」

バングラデシュ経済特区庁のパバン・チョウドリー長官は経済特区開発に関する近況を報告した。

経済特区23カ所の建設は順調に進んでいるとチョウドリー氏。モングラ経済特区は産業拠点を設置する準備が整っている。ERFのサイフ・イスラム・ディラル会長とジアウル・ラーマン事務局長も発言した。

The Daily Star Apr 21 2017
http://www.thedailystar.net/business/spend-more-infrastructure-raise-gdp-growth-1394233
翻訳:長谷川
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