スナムガンジ(Sunamganj)県の洪水被害地区の子どもたちはほぼ1か月間学校を休んだままだ。そこら中が水浸しで登校が困難であることや、水没した作物の救出を手伝うよう親に言われていることが主な理由だ。
タヒルプール(Tahirpur)郡教育官補佐のゴラム・ラッビ氏によれば、マティアンハオール(湿地帯)、ショニルハオール、そしてスナムガンジで最も被害の大きかったタングアルハオールやその周辺に位置する45の政府小学校には全くと言っていいほど生徒の姿が見られないという。
タヒルプール郡内にある133の小学校の一つ、ジャイプール小学校には290人の生徒が在籍している。
副校長のモハンマド・ハディウッザマン氏の話によると、生徒のうち150人は洪水期はボートで登校しなければならないという。
「ハオールの水位が上がれば、彼らは学校に来られません」
さらに、多くの生徒は両親と一緒に被害を受けた作物の対処を行っているとハディウッザマン氏は話す。
アナンダナガール小学校4年生のヒラン・ダスさんは昨30日の授業時間中に、父親と作業をしていた。
自分が毎年植えていた唯一の作物は洪水でめちゃくちゃになったと父親のミラン・ダスさんは話す。そのため、少しでも多くの稲を収穫・救出するため熱心に作業をしているのだという。
「1年分の作物を収穫できる予定でした…彼(ヒランさん)は私と一緒に作業をしています。学校に行くよりも重要なことだからです」
ミランさんは言う。
モンディアタ小学校も同様の状況に見舞われている。
校長のサンジュ・ミア氏によると、生徒のほとんどが欠席しているという。
タヒルプール郡教育官のアタウル・ラーマン氏によれば、当局は出席率が低い状況を認識しているが、洪水被害地区の状況を踏まえると、できることが何もないという。
一方、政府は、タヒルプール郡内で補助金による低価格米を販売するため、公開市場販売(OMS)センターを3カ所に設けた。
だが、タヒルプール郡から遠く離れた遠隔地の村落の人々は恩恵を受けられていない。
スナムガンジで最も被害を受けた地区の一つタヒルプール郡にあるOMSセンターでは、最大1800人に1キログラム当たり15タカ(20.4円)の価格で食料を提供できる。タヒルプールでは住民の大半となる25万人が洪水被害を受けた。
「政府は救援物資の配給以外に、遠隔地にOMSセンターを設置できます。このケースの場合、人々はより大きな恩恵を受けることになるでしょう」
タヒルプール郡議長のカムルッザマン・カムルル氏は話す。
The Daily Star May 01 2017
http://www.thedailystar.net/frontpage/no-school-haor-kids-over-month-1399045
翻訳:長谷川
#バングラデシュ #ニュース #洪水
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