政府は昨日、GDP成長率が7.24%になると発表した。それに先立って世界銀行(WB)は、成長率は6.8%を維持するとしていた。
それとは別にアジア開発銀行(ADP)は今年度の成長率を6・9%とした。同月、国際通貨基金(IMF)も同様の見通しを示した。
WBや他の開発パートナーが予測するGDP成長率が低いのは、バングラデシュにとって目新しいことではない。ほぼ毎年起ることだ。
昨年、WBは2015ー16年度の経済成長を6.7%だと予測した。だが、最終的に政府は成長率を7.1%とした。
昨日、バングラデシュの開発アップデートに関する記者会見がダッカであり、WB担当者は輸出の伸びの鈍化、送金の現象、工業原料の輸入減速により、今年の経済成長は昨年の7.17%からダウンし、6.8%になると発表した。
「これら3つの指標はGDP成長を計算するうえで非常に重要です」と、WBダッカ事務所のリードエコノミスト、ザヒド・フセイン氏。これらを除けば、今年の指標のほとんどは前年度を上回ったという。
ザヒド氏は経済成長率が7.24%か6.8%かについて議論することに意味はないと、政府機関であるバングラデシュ統計局が集計した暫定GDP成長率についてコメントすることを拒否した。
GDPを計算する上で重要な指標は消費者支出、企業による投資、政府支出、送金、輸出入だ。
成長率を6.8%に設定するにはそれなりの理由があると、WBはいう。
バングラデシュの輸出の当初10カ月間の伸びは、前年の9.2%からわずか3.9%に低下した。
ここ数年、国家経済の生命線と見なされている送金は、今年度当初10カ月(7月から4月)間で16%減となった。送金の急激な減少は国内消費の低下を意味する。
今年度7月から2月の工業原料の輸入伸び率は、前年同期の4.2%からわずか2%に低下した。
WBによると、民間部門の投資は昨年のGDPの22.1%からわずかに増加するという。ここ5年以上、22%程度の停滞が続いている。
だが、GDPの主要要素である政府支出はここ数年、着実に増加している。
先月の洪水によるハオール(低湿地帯)地域の作物損失はこの計算には含まれていないと、ザヒド氏。
AHM・ムスタファ・カマル計画相は国家経済会議(NEC)との二時間に渡る会議後、WBや他の開発パートナーは常に控えめな成長予測を行うと記者団に話した。
「我々はGDPを算出する際、どんな工作や方法論もとっていません」
送金減少への質問に対してカマル計画相は、承認されたチャンネルを通じた送金は減少したが、全体では減少していないと答えた。
「どのような方法で送金されたとしても、国内消費に使われました」
今年度国民一人当たりの収入は前年度の1466ドル(16万6110円)から1602ドル(18万1519円)に増加したと、計画相は話した。
バングラデシュ/The Daily Star May 15 2017
http://www.thedailystar.net/frontpage/govt-claims-record-724pc-gdp-growth-1405234
翻訳:吉本
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